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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE35:消えた文鳥の謎
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問題篇


 水墨画家の大河内華月(かげつ)の屋敷に招待された。以前氏の御殿で起きた盗難事件を機に知り合ったのだ。

 私の探偵事務所の倍はあろう広さの居間には、『文鳥の番』と題された水墨画が展示されていた。額縁の中の文鳥は浮き出るような立体感があり、素人目に見ても優れた作品であることが分かる。

 リビングに通され茶を出されたが、肝心の主の姿が見えない。妻の花蓮さんに尋ねると、

「今、機嫌が悪くて……多分、遠山さんがいらしているから」

 ソファに腰掛けた二枚目の男が遠山らしい。花蓮さんによると、氏の一番弟子なのだが最近は作風のことで揉めているとか。芸術家らしい師弟の衝突かと考えていると、すぐ近くで鐘の音が轟いた。今時古風な正午を告げる合図だった。

「た、大変だ! 文鳥の、文鳥の画が」

 慌しい足音とともに華月氏が姿を現わす。花蓮さんと遠山と4人で居間に行くと、額縁のガラスが割られ画の中の文鳥が1羽だけ消え去っていた。まるでガラスを突き破り外界に飛び出したかのように。

「お前が、お前がやったんだろう! この額縁の鍵を持っているのは私とお前しかいない。私はずっと書斎にいたんだ」

「どうして僕が」シャツの襟元を氏に掴まれながらも、弟子は冷静に反論する。私は、消えた文鳥と同じ位置だけ割られたガラスを観察しながら、

「犯人はともかく、文鳥の片方が消えたトリックは説明がつきそうですよ」



Q:画の中の文鳥が消えたトリックとは?

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