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解答篇
A:クックロビンの詩には、スズメやミヤマガラスなどの鳥類、魚、甲虫などの生き物が登場します。そして、工藤氏の遺作である『アポロンの怒り』『ユーフラテス川沿いのアフロディーテ』『羊飼いのケラムボス』は詩に登場する生き物とリンクしているのです。アポロンはカラスの密告から妻の浮気を疑う、アフロディーテは子のエロスとともにユーフラテス川で怪物に襲われ魚に変身する、ケラムボスという羊飼いはニンフによってクワガタの姿に変えられる。さらに、予告状の『星の輝く今宵』『仲間外れを探せ』の言葉とあわせて考えると、3つの中で仲間外れなのは唯一星座に定められていないクワガタ(甲虫)。よって、八百面相が狙う絵画は『羊飼いのケラムボス』だと予想できます。『星の輝く今宵』は星座を暗示していたのでした。




