表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE31:招かれざる客
62/121

問題篇


「彼が……彼がご主人様を手にかけたのです。きっとそうだわ!」

「落ち着いてください。彼とは誰のことです」

 語りかけるような口調の篠田警部。メイド服の女性は拳を震わせながら、

「ご主人様のご子息の、慧汰(けいた)さまです。彼は今夜、シャンパンを手に屋敷を訪れました。ご主人様の機嫌をとって金の無心をするつもりだったのです」

「なるほど。金銭トラブルから父親を毒殺し、現場から逃走したと。どう思われますか探偵さん」

 私はテーブルの上に置かれたシャンパングラスを観察しながら、

「もし被害者が息子から危害を加えられることを予期していたとすれば、シャンパンにも警戒していたはずです。実際、2つあるグラスのうち被害者の目の前にあったこちらはシャンパンの量がほとんど減っていません……おや」

 私はグラスに鼻を近づけ、注意深く匂いを嗅ぐ。そして、純白のテーブルクロスの上、被害者のシャンパングラスのすぐ傍にオレンジ色の染みが点々と飛散しているのを発見した。私は警部の許可を得てキッチンに立ち入ると、冷蔵庫の中を改める。端を少しだけカットしたオレンジが野菜室に残されていた。

「慧汰さんは、シャンパン以外に何か持参していましたか」

「いいえ。シャンパンのボトルだけです」メイドは小さく首を振る。

「なるほど。篠田警部、犯人が毒を仕込んだのはシャンパンではない可能性が出てきました」



Q:犯人が毒を仕込んだものとは?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ