表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE27:探偵助手のお手柄
54/121

問題篇


「それでは先ほど犯行が起きたとき、この道を通ったのはあなた達だけなのですね」

 街頭に設置された防犯カメラを見上げる桜子。

「ええ。俺は、ちょうどこの先にある友人の美容室に寄っていました。ったく、髪も髭もきれいさっぱりになったときに傷害事件の犯人扱いなんて」

 黒髪を短く刈り込んで顎のつるりとした男性は、気分を害したように吐き捨てる。

「僕は、ここを真っ直ぐ進んで左に曲がったところにある花屋でお見舞いの花を探していました。店員にすすめられてトルコキキョウって花を注文しました。なんなら直接お店に行って訊いてみてください」

 栗毛頭の青年は、己の無実を主張するように両手を大きく広げてみせる。

 探偵事務所の助手を務める桜子は、プライベートの出かけ先で偶然事件の現場付近に居合わせた。買い物帰りだった主婦が、何者かに襲われ財布を奪われそうになったのだ。

「この道は大通りに抜けられるので、犯人が引き返す様子はカメラには映っていないでしょうね」

「防犯カメラも大して役に立たなかったってことか」

 黒髪の男性が鼻を鳴らす。だが桜子は首を横に振ると、

「監視カメラの力を借りずとも、私には怪しい人物の見当がついています。おそらく――」



「――私も同じように推理したよ。お手柄だったね、桜子さん」

 私が差し出したココア入りのマグカップを、桜子さんは笑顔で受け取った。



Q:桜子さんが怪しんだ人物とは?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ