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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE26:ある高利貸しの死
52/121

問題篇


「金子(じょう)は、一部の間では悪名高い高利貸しです。相手を上手く言いくるめて金を貸し、後から途方もない利息をつけて返済を要求する。他にも違法スレスレの事業に手を染めていたり、叩けばいくらでも埃が出る奴ですよ」

 篠田警部にしては珍しく嫌悪を顕わにし、金子の遺体を見下ろしていた。人目がなければ唾を吐きかねん勢いだ。

「彼を恨んでいる者はいくらでもいたと」

「そういうことです。その中でも有力候補の容疑者がいましてね。松田という金子の酒飲み仲間によると、最近電話でカリナと名乗る女とよく話をしていたと。松田はカリナに会ったことはないのですが、どうやら彼女も金子から借金をしていたようです。それで、金子の事務机を調べていたらこんなメモが出てきました」

 ジッパー袋に入った紙切れを顔の横に掲げる警部。

「ここに『カリナ』『3月』『Y150.000,0』とあるでしょう。この3月とは、返済期限が3月末までという意味です。そしてYは日本円の略字で、カリナは今月末までに金子に150万円を返す必要があるのだろうと松田が教えてくれました。今はこのカリナという女を見つけ、話を聞き出すことが最優先です」

「そうですね。ただ、このカリナという日本人女性が本当に実在するとも限りませんよ」

 几帳面な尖った字を眺めながら、私は警部に助言した。



Q:なぜ「カリナ」が実在しない可能性があるのでしょう?

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