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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE25:不在証明(アリバイ)崩し
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問題篇


 仕事を終えて事務所へ帰る途中、書店で『カップラーメンを作る間に読めるミステリ』と題された文庫本を購入した。事務所に戻り、事務作業を済ませるとソファに寝転がってページをめくる。


「マグレ警部、大変です!」

「何だね、騒々しい」

「容疑者であるサイトウのアリバイを調べたのですが、何と彼には二重のアリバイがあったのです」

「どういうことだ」

「証言してくれたタナカとササキによると、タナカは昨日の午後1時にサイトウと仕事の打ち合わせをしていました。一方ササキは、同じく昨日の午後1時にサイトウとカフェテリアでランチをしていたというのです」

「同じ日の同じ時刻に容疑者が異なる2つの場所に存在していたということか」

「そういうことです。こんなアリバイってあり得ますか」

「ふうむ」

「こんなことができるなんて、サイトウは魔法使いか何かですかね」

「馬鹿者、そんなことがあってたまるか。何かあるはずだ、サイトウが我々を欺くために仕掛けた罠が……」


 本から腕時計に視線を移すと、まだ秒針は一周りもしていなかった。

「これなら、カップラーメンができあがる前に事件を3つくらい解決できそうだな」



Q:「私」が見破ったアリバイトリックとは?

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