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解答篇
A:犯人は、透明のビニールに包まれた冷凍食品で被害者を殴り殺したのです。そしてビニールに付着した血痕を水で洗い落として、そのまま調理しテーブルへ。熱々のラーメンは、被害者の命を奪った凶器で作られたのでした。テーブルには血痕が飛び散っていたのに、ラーメンに血が入っているとは誰も指摘せず、さらにどんぶりの底に微量の血痕がついていたということは、テーブルに血が飛んだあとにどんぶりを置いた証拠。またゴミ箱の袋についた水滴から、血痕を水で洗い流しそのまま捨てたと考えられます。「被害者は食事をするときに犯人に襲われ、犯人が現場から逃走した直後に自分が帰宅した」というシチュエーションをでっちあげたのだと、「私」は実の父親の死に嘆き悲しむ男性を怪しんだのです。




