表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE16:ミステリによくありがちなダイイングメッセージ
32/121

問題篇


「これは、随分と派手な演出ですね」

 言葉のわりに大して驚いた表情も見せず、花菱警部補は所感を述べる。私たちが立ち尽くしているのは、元マジシャンの千条寺(せんじょうじ)マモルが遺体で発見された部屋。ゴテゴテした室内の装飾以上に目を奪われたのは、床一面がトランプのカードに埋め尽くされた光景だった。ここは千条寺が所有する別荘の一室で、同建物には被害者と親交のあった者たちが集い、ちょっとしたパーティを催していたのだという。

「事件当時別荘の中にいたのは4人。男2人がカーター鈴木と寺島圭人(てらしまけいと)、女2人が神宮寺エレナと四方亜紀(しかたあき)。鈴木と四方は見習いマジシャンで、寺島は被害者がよく出入りしていたディスコの店員、神宮寺は被害者の熱烈なファンのようです」

「マジシャンがトリックを使って千条寺を殺したとか」

 私の冗談にも、花菱警部補は肩を竦めるだけのクールな反応。

「なお、被害者は右手にこんなものを握って絶命していました」

 花菱警部補から手渡されたカードをじっと見つめる。

「現場にあったトランプのカードですね。クラブの4、か」

 どうせならカードに直接犯人の名前でも書いてくれたら……とは言わないでおこう。私にとっては、この1枚でもダイイングメッセージとしては親切すぎるくらいなのだ。



Q:被害者が手にしていた「クラブの4」のカードが示す人物とは?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ