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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE60:2分間探偵の休暇
120/121

問題篇


 主不在の探偵事務所で年末の掃除をしていた桜子は、デスクの上に置かれた封筒に目を留めた。

「これ、所長の筆跡だわ。しかも、私宛てになっている」

 封を切ると、1枚の便箋と小さなメモ用紙が出てきた。達筆だがやや癖のある字で書かれた中身を、桜子は読み上げる。

「私は年末年始の休暇で事務所を不在にする。ついては、桜子さんへ課題をひとつ。休暇の合間の暇つぶしにでも解いてみてくれ。休み明けに解答が聞けるのを楽しみに待つ……所長の茶目っ気かしら」

 桜子は、同封された便箋に目を通した。


「マグレ警部、大変です!」

「何だね、騒々しい」

「プレハブ小屋でヤマダという男の射殺体が発見されたのですが、その現場が完全な密室だったのです」

「何だと」

「司法解剖の結果は明らかな他殺なのですが、現場は出入口のドアも、窓も内側から施錠されていました。外から細工をして鍵をかけた形跡もなし。部屋の中には抜け穴の類も存在しません。こんな状況ってあり得ますか」

「ふうむ」

「こんなことができるなんて、犯人は忍者か何かですかね」

「馬鹿者、そんなことがあってたまるか。何かあるはずだ、犯人が我々を欺くために仕掛けた罠が……」


「これだけで密室の謎を解けというの? 所長も随分強引ね」

 掃除を再開しながらも、桜子の頭の中は課題のことでいっぱいだった。



Q:ヤマダを殺害した犯人はいかにして密室を完成させたのでしょう。

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