表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE58:博士の暗号
116/121

問題篇


「では、ドアを壊して最初に部屋へ突入したのが銀鏡さん。その次が塩谷さんだったのですね」

 篠田警部の問いに、白衣姿の男2人が頷く。大柄で屈強そうな男が銀鏡鉄也(しろみてつや)、黒縁眼鏡にスレンダーな体形のほうが塩谷水斗(しおやみずと)。彼らは、被害者である河西宗次(かさいそうじ)の助手を務めていた。河西はその方面では有名な化学者だったのだが、密室状態の書斎で刺殺体となって見つかったのだ。

「遺体はデスクの椅子の下に倒れていた。銀鏡さんは遺体の脈を確認されたということですね」

「はい。そのとき、この部屋の鍵が遺体の下敷きになっているのを見つけました」

「この部屋の鍵は、博士が所持しているその1本のみです」

 塩谷の補足に、警部は渋面をつくる。事情聴取はひとまず彼に任せることにして、目下私の任務は、被害者が残したと思われるダイイング・メッセージの解読だ。デスク上のノートパソコンは電源が入ったままで、被害者は絶命する前に付箋機能を呼び出しそこに謎めいた言葉を打ち込んでいた。


 ちき はい


 化学の専門用語だろうか。仮にそうだったとしても寡聞にして知らない言葉だ。ちき、はいの間のスペースは、恐らくここで区切れという意味なのだろうが。

「待てよ。もしかして被害者は……やはりな。となると、犯人はあの男だ。密室も、罪を逃れるための工作だろう」

 パソコンをちょっといじった私は、ひとりほくそ笑んでいた。


Q:ダイイング・メッセージを解読せよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ