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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE53:スポーツマンシップ
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問題篇


 馬を見に行かないか、と友人の田所(たどころ)に誘われた。時には動物と触れ合うのも悪くないと軽い気持ちだったのだが、いざ待ち合わせ場所に来てみると、田所のほかに男がひとり待機していた。両者の間には何やら剣呑な空気が漂っている。

「実は、長年の恋敵と決着をつけたくてな。お前に審判を任せたいんだ」

 田所の恋敵は飯星(いいぼし)という男前だ。ある女性を巡っての三角関係が、かれこれ5年も続いているらしい。というわけで、菜の花畑を舞台に馬のレース試合の幕が切って落とされた。

 序盤は田所の馬が飯星の馬を大きく引き離していた。だが、勝負事には逆転劇がつきもの。レース半ばを過ぎたあたりで田所の馬が急に失速して、そこを飯星の馬が勢いよく追い抜きそのままゴールイン。友人は苦杯を嘗める結果となった。

「おかしいぞ。馬の調子が急に悪くなったんだ。レース前までは万全のコンディションだったのに」

 田所は結果に納得がいかないらしく、審判役の私に異を唱える。

「飯星、僕の馬に何かしたんじゃないのか」

「言いがかりは止めろ。俺はスポーツマンシップに則ってレースに勝ったんだ」

 背後の口論を聞き流しながら、私は田所の馬の様子を観察する。馬は地面に体を横たえ、ぐったりとしていかにも辛そうだ。

「飯星さんの不正はともかく、田所の馬の調子が悪くなった原因は説明がつけられそうですよ」



Q:田所の馬の不調は何が原因だろうか?

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