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四人娘

10枚目のカレンダーをめくって1週間。日が落ちれば薄手の上着も必要だ。東京には季節などないと言う人もいるけど、この大都会にも確実に秋は訪れていた。

秋の夜長、4人のちょっと風変わりな娘たちは、ワインを片手にお店で向かい合っている。何気ない毎日の繰り返し。嬉しいのか、悲しいのか、楽しいのか、辛いのか・・自分の気持ちが行き場をなくし、ふわふわふわふわ空間を漂う。

深い深い山奥からやって来た彼女たち。自分達は何がしたくて、何が欲しくてここにこうしているのだろうか。4人の幸せ探しは、なかなか思うようには行かない。


アマニタヴィロサ

全身に白色の衣服をまとう。瞳の色は赤、髪は白。大きな帽子にスカートは段々カット。背中に天使の羽を持つが残念ながら飛べない。ドクロのシルバーペンダントを愛用。人の多い場所はあまり好きではないらしい。天使のような優しい性格であるが、意外と気が強い。

人よんで死の天使。

愛称はロサ。


クサウラクレナイ

髪も服装も灰色だが、細かな部分まで裏地がピンク。超が付くほどの釣り目。 赤紫色の丸サングラスをアクセサリとして頭に乗せている。耳には大きなピアス。 大きめのロングコートをベルトから上で弛ませ、いつもリュックを背負っている。 細い足にはいつも網目模様のピンクのタイツ。下半身のスタイルには自信が有る。 普段は一匹狼で「私にちょっかい出したら、泣かせちゃうよ?」が口癖。

愛称はクレ。


ヤマドリユカリ

気品漂う長身娘。全体的に暗紫色で統一しており、髪色も同色だがたまに淡く脱色している。 髪には無造作に黄色いバラのアクセサリを付け、これも気分に応じて外している。 髪の裏側は真っ白。強い癖毛持ちで整えても整えても毛先がまとまらない。 肌はギョッとするほど白く、瞳の色は淡い赤紫色。肩から白いポーチを下げている。髪色とお揃いの網目模様の入った長いワンピースが彼女のトレードマークで、ハイヒールを履いている。 性格はとにかく大人で立ち居振る舞いもとても上品。アダルトな魅力に溢れる。

愛称はユカ。


イロガワリバラネ

第一印象はほとんどの者に「ケバい」と称される、薔薇の花飾りだらけのお嬢様。 しかしその立ち居振る舞いは大人しく清楚。髪は頭頂部が白く毛先に行くほど巻いて赤みを帯びている。瞳は紅色で強烈な赤い光を放つ。中々の巨乳。 ドレスは胸元がオレンジで下方ほど赤色、裾は大きな白薔薇を模したデザイン。 下着は黄色と青を使い分け、服の関係でブラは着けない。 外見に反して表情は穏やかで大人しく、人当たりも良い。 ただし傷付く事が有ると一気に気持ちがブルーになるのは彼女の悪いクセ。 綺麗な薔薇には何とやらである。赤い薔薇の花と高い山で独りで涼む事が好き。

愛称はラネ。


「人間って何が楽しくて生きているのかな?」そんな話題を切り出したのはロサ。

「さあーね。美味しいものを食べて、かわいい洋服を着て、仲間とワイワイ騒いで、こうしてお酒を飲んで・・そんなとこじゃない」ただ言葉を並べるだけのユカ。

「でもこの東京に住む人間を見てると、男も女も皆疲れた顔のヤツばっかり!」これがクレの正直な感想だ。

「もっとステキなことが一杯あると思ってたけどね。こんなんだったら山に帰ろうかな・・」と悲観的なことを言うラネ。。


華の都東京!

華やかに着飾って街を歩けば、彼女たちの周りには男どもが次から次にと寄ってきた。しかし男どもの目的は、女遊びだったり、お金だったり、へなへなしたヤツばっかり!そのたびに彼女たちは、男に毒をおみまいしてやった。


「あーあ、何かいいことないかなあ」

「ラネ、いいことって例えば・・」一応聞いてあげるユカ。

「例えばって・・・」それさえ頭に浮かばない。

「私たちの仕事がいけないのかな?」ポツリとつぶやくクレ。

「仕事ね。クレはフラワーパークよね!ユカが動物園で、ラネが日本庭園、私がセキュリティーカンパニー。皆いいところに就職出来たじゃない!」誇らしげに言うロサ。

「確かにそこだけ言えばそうなんだけどさ、問題は中身よ!中身」声を張り上げるクレ。

「それはありかもね・・」同意するユカ。


そして、お店には新たに4人の客が入ってきた。男2人、女2人のその客は、ロサたちの隣のテーブルに腰掛けた。







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