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18.状況確認し速やかに対処始め

若干短いですがご覧下さい。

その光は中国艦隊の全てを取り囲むように照らしていた。

「くらま」CIC

「「杭州」型2、「江凱」型2、本艦から見てほぼ正面の位置に「福池」型か、5航群(第5航空群)の情報どうりですね。」

モニターで相手の陣容を確認した飯島は言った。

「ああ、そのようだな、飯島。さっき頼んだのは?」

「はい、通信量から推測するに「福池」型がそのようです。」

「あっそ、飯島、さっき言った通りだから、頼む。」

「了解しました。航海長――」

飯島が艦橋の酒田航海長に指示を出している間に安達は石倉と話をしていた。

「石倉、被害の深刻な方の民間船に一番近い船は?」

「はい、「しらたか」がすぐそばです。」

「よし、「しらたか」に救助活動を行わせる。とりあえず発光信号とスピーカーで呼び掛けて反応がないか確認させろ。反応ない場合は俺が責任取る、接舷して船内に入れ、あと「おうみ」の戸田艦長に要救助者受け入れを用意させろ。「しらたか」には「おうみ」へピストン輸送してもらう。」

「了解。」

そう言って石倉は全艦艇に繋げてあるチャンネルに切り替えて通達を始めた。

(さてと、あれを聞いて向こうはどうリアクションとるかね)

司令席で手元のバインダーの書類を見るマネをしながらそんな事を考えていた。

「さんふらわ」デッキ

「自衛隊だ」

強烈な光に多少なりとも慣れてきた目で光源を見ていた名護原がカメラを調整し撮影しながら言った。

「ほんと?」

まだ眩しいため胸ポケットに入れたままのサングラスを掛けようとしていた玉城が名護原に顔を向けた。

「ああ、マストに自衛隊の旗が見えた。」

「とりあえずこのまま拿捕されるってのは無くなったか」

「安心するのはまだ早いだろ、地獄にホトケには違いないだろうがね・・・あ、1隻「あまみ丸」に向かってる。」

名護原が指差す方を見ると確かに小さな船が「あまみ丸」に発光信号らしき物を送りながら近づいていた。

「あ、しまった。おい、荒木、カメラ、カメラ」

「え?は、はい」

慌てて荒木がカメラを「あまみ丸」に向けて撮影した。風に遮られているがわずかながらに接近している船からスピーカーで何かしら言っているのがわかった。

「とりあえず、自衛隊が救助活動するみたいだな」

玉城達の後ろから声がしたので振り返るとそこには船長がいた。

「船長なんでここに?」

「ブリッジにいてばかりじゃ気が滅入ってしまってね、部下がここはしばらく任せて少し休んでくれと言ってきたので発光信号で連絡とれとだけ命じて、ここに来たんだ。」

ブリッジで話した時より少し砕けた口調で言った。

「はあ」

(心中お察しします)と心で思いながら玉城は相槌を打った、そしてあることを思い出した。

「そういえば、金城さん達は?自衛隊見ればボロクソにゆう人達なのに」

「連中なら怪我人の看病するって言って船室に閉じこもったよ、アレが相当堪えたらしい。」

「へぇ」

(さすがの平和思想も銃弾の洗礼には耐えられんか、俺たちはなんで引き篭ってないんだろ?)

ふとそんな事が頭に浮かんだ。


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