表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神々の使徒  作者: 黒杜
17/78

2章・偶然と必然-異界の扉-①

入学式の朝、天気は------。


「いやぁ、入学式日和ですね」


空は快晴。

そんな青空を仰ぎながら、相模が清々しい顔つきで微笑んだ。


「そうだね」


紫苑もリムジンの窓から空を眺めていた。

十分ほど前、馬車を門の前に移動させると言った相模を、紫苑は必死で止めた。

入学初日からあまり目立ちたくはなかったからだ。

相模は納得していないようだったが、玄関前に黒塗りのリムジンを回してきた。

走ること十分。

国道に出ると、やはり周囲の注目を少なからず浴びてしまう。

ガラスにはプライバシーを守るための黒いシートが貼られていて、あちらから紫苑の姿が見えないことが幸いだった。


「もう少しで学校に着きますよ」


「------うん」


声が一度喉で詰まり、こもったような声が出る。

相模がバックミラー越しに微笑みかけたのが見えた。


「紫苑様、もしかして……緊張なさってますか?」


「へっ!?」


「なさってますね」


ちょうど赤信号になった。

ハンドルから左手を離して口元に当てて笑う相模。

紫苑がムッとすると、信号が青に変わり、リムジンが緩やかに発進する。


「申し訳ございません。

ですが、大丈夫ですよ」


「------------?」


「紫苑様がお通いになる学校は普通ではございませんので」


「普通じゃない?それってどういう……」


「おっと、着きましたよ」


相模の言葉に、紫苑は言いかけた質問を飲み込んで、窓の外の景色に意識を集中した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ