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映画評論  作者: 未世遙輝
36/40

映画『ザ・メニュー』について②

映画『ザ・メニュー』を“野田ともうします。”メンバーで語ってみた

亀田さん(人間観察力に長けたパート主婦)


亀田:「あら、あのシェフの人…怖かったわねぇ。でもわかるのよ、“作っても誰にもちゃんと味わってもらえない”って虚しさ。

わたしもね、お弁当作っても、息子が“ふつう”って言うだけだったのよ。

“心を込めてるのに、気づかれない”って、案外みんな持ってる怒りよね」



野田さん(風刺と階級を解剖する社会派)


野田:「本作は、“消費社会における芸術と労働者の疎外”を極端にデフォルメした風刺劇です。

特権階級による“意味なき崇拝”が、真の創造性を窒息させているという構図。

最終的にマーゴだけが“心のこもったシンプルな料理”を選ぶことで、

“芸術とは本来、誰かに喜ばれるためにある”という価値を再提示する――まさに社会批評の極地です」



富沢さん(共感重視の感性女子)


富沢:「あれ、レストランの話かと思ったら、ガチサスペンスじゃん!?

でも、マーゴが“おいしいチーズバーガー作って”って言うとこ、超スカッとしたー!

わたしも、見栄とかSNS映えじゃなくて、“ほんとにおいしいもの”食べたいって思ったよ。

あと、タイラーって彼氏、クズだったね…マジ無理」



部長(創作と表現の苦悩を知る人)


部長:「あのシェフ、わたしはすごく理解できた。

表現することって、“誰かのために”が無いと、すぐに空虚になる。

彼は“アートに敬意を払わない観客”に囲まれて、壊れていったのよ。

最後に“ハンバーガー”を差し出す姿、それこそが彼の“原点への回帰”だったんだと思うわ」



副部長(人間関係と道徳を読む人)


副部長:「この映画の一番の怖さは、“日常の中にも同じ構図がある”ってことだと思うんですよね。

気づかないうちに、僕らも誰かの“情熱”を消費してる側になってるかもしれない。

マーゴの選択は、“ちゃんと感謝することの大切さ”を教えてくれたと思います。

あれは、レストランの話じゃなくて、“人間関係の話”ですよ」



野田さん、やっぱりまとめる


野田:「“食べる”という行為を通じて、

人間の階級性・欲望・承認欲求をまるごと“炙り出す”作品でした。

マーゴの“素朴な欲望”がシェフを救い、“観客”ではなく“共犯者”にならずに済んだこと、

これはまさに“消費と尊重の境界線”を問う強烈なメッセージです」


富沢:「てかさ、ちゃんと“ありがとう”って言うのって、大事なんだね…」

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