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映画評論  作者: 未世遙輝
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映画 永遠の0について②

映画『永遠の0』を“野田ともうします。”メンバーで語ってみた

亀田さん(戦中戦後を感じて生きてきた目線)


亀田:「あの頃の話って、わたしの親もよくしてたのよ。

“帰ってこない覚悟”っていうのは、想像できるようでできないものねぇ…。

でも、宮部さんって人、“死ぬのが怖い”って言ってくれたのが救いだった。

“勇敢じゃないから生きたい”って、それが一番人間らしい気持ちだと思うわ」



野田さん(戦争文学と倫理を語る知識派)


野田:「この映画は“自己犠牲=美徳”という戦時下の倫理観に対し、

“命を惜しむことこそ本当の勇気”という逆説的価値観を打ち出しています。

宮部久蔵という人物は、国家と個人、名誉と生存の狭間で揺れる“現代的英雄”と位置づけられます。

彼の生に対する執着は、個人主義の否定ではなく、未来世代への贈与であり、わたくしは強く賛同いたします」



富沢さん(リアルな感情に共感する視点)


富沢:「泣いた…もう、ほんとずっと泣いてた…。

“帰りたい”って言った宮部さんが、最後には自分から特攻に行くって…

あれってさ、“死ぬ勇気”より“生きる執念”が一番すごかったと思う。

わたしだったら絶対イヤだけど…だからこそ、感謝しなきゃって思ったよね。今、自由に生きてることに」



部長(創作と表現のテーマを読む人)


部長:「私、あの回想形式、すごくよかった。

今の若者が、過去の記録と人の証言をつなげて、“誰かを理解しようとする”構造って、

まさに“表現”の原点だと思うの。直接会えなくても、その人の“魂”に触れようとする作業って、すごく尊い。

あと、空の描写、音楽、全部が“重み”を感じさせてくれたわ」



副部長(バランスの視点で物語を噛みしめる)


副部長:「この作品って、“戦争を美化してる”って意見もあるけど、

僕はむしろ、“生きたいと願う人間の叫び”を描いた映画だと思ってます。

戦争がどんなに理不尽であっても、その中で誰かの命を想い、次世代に何かを残そうとした人たちがいた。

その声を、ちゃんと受け取ることが僕らの役目なんじゃないかって、感じましたね」



野田さん、最後にまとめる


野田:「“ゼロ”とは、存在しなかったものではなく、“すべてを背負って無に帰った者”の象徴です。

宮部久蔵は、個の命を未来への橋渡しとして差し出しました。

これは“戦争の賛美”ではなく、“命の価値の証明”であり、

わたくしはそれを“永遠の記憶”として受け止めました」


富沢:「…ゼロって深いね。わたしも“誰かのゼロ”になれるよう、頑張ろうかな」


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