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01.胡蝶の夢の始まり

 「何もしないことは美徳か、悪徳か?」

 「僕は耳と目を閉じられ、口を噤むがれ、人間に復讐する存在になろうと考えたんだ」

 美しい蝶の羽をもち人の形をした白いマネキンのような存在は言った。

 よく見ると美しい羽根には無数の返り血、臓物が絡みついていた。

 ポタポタと血を垂らしながら続けていった。

「今の僕があるのは何もしなったからで、それは良いことなのか、悪いことなのか」

「それすらもうわからないんだ」

「だから、殺すね」

 羽をなびかせかつて人だった化け物はこちらに飛び込んできた。

 そして私の視界は真っ暗になった……。

 

 

 

 「本日付で助捜査官として配属されたアリスと言います!よろしくお願いします!」

 はきはきとした声が捜査室に響き渡る。

 ここは、帝都ピース管轄治安維持機関(通称:I.P.S.A. )と呼ばれる組織の、中央捜査部 第一捜査班の捜査室だ。

 「よろしく~君の担当になった捜査官のルーデンスだ~よろしくね~」

 「はい!早く捜査の前線に出られるよう努力します」

 アリスは勢いよく返す。

 「あ~まぁほどほどでいいよ~」

 「この仕事は根詰めすぎるとあんま良くないからねぇ~」

 どこからともなく、お前はもっと根詰めろ!とヤジが聞こえる。

 アリスはどこかばつが悪そうな顔をし「お言葉ですがそれはできません!私は多くの市民を助けるのが使命だと教わり教育学校を出ました!」それはもう怒涛の勢いだった。

 「熱いねぇ」ルーデンスはどこか優しそうな目で彼女を見た。

 「すいません。しかし先ほどの言葉は不適切だと思います」

 「あーちゃん、とりあえず外回り行こうか?」

 「あーちゃん?それは私のことですか!ちゃんとアリス助捜査官と呼んでください!」

 「このままだと、他の捜査官に迷惑かかるからねぇ~ほら早く行くよ~!市民が君の活躍を待っている!」

 ふざけたようにルーデンスおどけて見せた。

 「なっ……」さすがのイノシシあーちゃんも赤面し黙った。

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