ポムじいさんより 〜ラピュタのはじまり〜
わたしはラピュタ人です
浮遊力を得る鉱石の製造に関与していました
飛行石はその原料となるラピタルを融解させ液体状にします その際に出る気体を急冷凍させることでミョウバンに近い形の結晶となります
この結晶は同じ物質に一定距離接近し、落下によるGを受けることで重力に反発する作用を持っていました
ラピュタ国の群島は主にこの落下と反発を活かし真空遠心機により低コストで浮遊力を得ていました
初めにこれを発見した科学者は長期にわたり飛行石の製造を行っていたためその気体を大量に吸引してしまいました のちにその技術を用いて人々を魅了しラピタルの名を取ってラピュタというひとつの国を創り彼は王になりました
彼の血中には作業中の飛行石の原子が遺伝子レベルで混ざり合ってしまっていたため、その後産まれた娘にも影響を及ぼしました
彼女が初めのラピュタ国の姫となります 王の死後
姫が第2代目ラピュタ王となりました
彼女は父より飛行石やほかの研究に熱心で太陽光を飛行石に蓄えたり
それまで廃棄されていた抽出後のラピタルを用いて強力な粘土細工を生成することに成功しました
またそれまで浮遊力を発生させるためにシステムが必要でしたが 彼女自身の血中に含まれる飛行石の原子が飛行石と反応することに気づきました
これにより王族の血がラピュタ国においてそれまで以上に重要視されるようになりました その柔軟性のある浮遊力の発動によりラピュタ国の他国に対する占領は拡大しました
飛行石の製造技術も王族と一握りの者の知るところとなりました それから約300年が経ちました
王族の血中のラピタル原子が減少し ラピュタ群島の支配に陰りが見えました
それを察知したラピュタ国の支配に不満を抱いていた移民人が 飛行石の気体を体内に取り込み群島を操作しようと試みました
中には原石そのものを食す者まで現れました その大半は死にましたが 一人が生き残りました
「 彼」は現国王を襲いましたが 王は滅びの呪文とともにその群島のほとんどを墜落させました
これは彼にとっても予想外でした こうして内乱によりラピュタ国は滅びました その高度な技術も埋もれました
ひとつ、王家だけが知る倉庫島を残して
これがジブリに取り上げられた「天空の城」になります
旧王家は俗世から離れ 反乱分子を恐れて山中で細々暮らしました その子孫がシータになります
反乱リーダーの中心であった「彼」はラピュタ崩壊後の地表国でも秘密裏に支持を集め権力をもつ一族になりました その末裔がムスカになります
そこから700年後の王の再来とラピュタの解放までは
スタジオジブリによってアニメ化された通りです
今夜は… 石たちが騒がしいのぅ…