チャプター8 もうイヤ、もういや
「ヒャー!」
「!」
スロースに車の横につかれたが。スピードを落とし少し下がり相手の右ケツにぶつけてやる
「っ!?」
上に重心が偏ったピックアップトラックが他の車を巻き込みながら倒れ・・・・
「リャハァー!!」
・・・そうになったが。荷台のスロースが鉄棒の横に捕まりグルグル回り遠心力で車を立て直し。俺の車の後ろにぶつけて来やがった
「ガン!」
「ッ!!」
ぶつけられるとオッサンからブーイングが来た
「なんで、こんなイカツイ車で来てニトロ切らしてるんだバカヤロウ!」
「最近儲けが少なくてな」
「ットガン!ショットガン!」
もう泣きそうになってるGSSの女性が差し出してきたショットガン受け取る
「おう」
斜め後ろのスロースに、車の出っ張りにフォアグリップを引っかけポンプアクションを行いショットガンを連射する
「バン!ガチャ、バン!ガチャ、バン!ガチャン」
一発はタイヤに、もう一発はバッテリーに当たりエンジンが止まった車はバランスを崩し今度こそ横転する
「1台撃破」
「ダラララ」
隣で応戦していたオッサンが警告してくる
「こっちからもくるぞ」
「ブウン」
右についた車が追い抜こうと加速してきた
「シャアァ!」
前についたスロースが鉄棒と荷台から飛び降りむかってくる
「バン、バン」
「ダラララ」
飛んでくるスロースを左右に避けながら銃を前の車に乱射し
スロースドライバー3「がぁ」
一発運転手に当たりスピードを落とす前の車
「よっと」
それをハンドルを切り躱すと後ろの追跡者の車にぶつかる
「グシャッッン!」
「もういやだ、もう嫌だ、もうイヤだ・・・・」
車が衝突した衝撃で飛び散った破片や人が他の追跡者を巻き込む。もう後ろの女性は限界が来てるようだ。まあ、報酬には影響は無いだろう
「ジャアア・・・」
その参事を潜り抜け1台の車が近づいてくる。フロントガラスは割れ仲間の肉片をまとった異形の追跡者が
「アイツで最後だ!」
「沈め!」
「もうイヤ、もういや、イヤ、イヤ、イヤ」
俺とオッサンは息を合わせ
「バン、カッ」
「ダララ、カッ」
後ろに発砲するが直ぐに弾切れになる
「ああ、クソ!弾切れか」
(ブチン)
ん?なんか後ろで何かキレた気配がした様な?こう、精神的な何かが・・・
「ガハハ。よく足掻いたなハイエナ我が一族の玉座に加わるがいい」
太っちょが景気よく物騒な事をほざいきながら近づいて来る、リロードしてれ時間は無い。覚悟して俺はリボルバーを握ったが・・・
「チィ!このマグナムでどうにか・・・」
後ろの女が突然小さなガスタンクのバルブを開き叫び声を上げ
「シュッ!」
「うわぁぁぁぁぁぁんぅ!」
ドアを開け追跡者に向かって投げた
「グッ・・・がぁ?」
「どうしたのだ!おい運転手!」
割れた場所から車内にタンクを投げられた車は急にノロノロとスピードを落として止まってしまった
「あー・・・・。今投げたの何だ?」
「ハハハ・・・笑気麻酔よ。この怪我人に使ってた」
笑気麻酔?つまりあれか
「えっ・・・アハ」
ちょっと笑ってしまったらオッサンが心配してきた
「どうした。ガス吸っちまったのか?」
安心させるために笑った原因を話してやる
「ハハ・・・そのなんだ。ニトロ持ってたんじゃねぇか」
「え?」
「ニトロてのは通称だよ。本当はそのガスをエンジンに回すのさ」
「なっ・・・ハハ。じゃあ直ぐ逃げられたんじゃねえか!」
「走りながらじゃ無理だ。アハハハァ」
「じゃあ、どの道駄目じゃないかハハハッ」
「「ガハハハハ」」
敵ははるか後方、更に車のスピードを上げて引き離そうと俺はアクセルをさらに踏み込もう!
「パン!」
・・・と、思った矢先、破裂音が鳴り車が大きく揺れた