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チャプター1 生きるため

 走る車、人々がかつての文明を忘れた世界で俺は土煙を上げながら荒野を旅している。


 俺の名前はジーン・コッパー、旅をしながらスカベンジをやって生計を立てている。拾うものはガラクタ、生き物、情報・・・まあ、買ってくれそうな物全般だ。人から依頼されて捕りに行くこともある。


「今回の収穫はナッツ類とガラス瓶にクズ鉄、あと幻覚キノコか。ガソリン代にはちょっと足りないな」


 ぼーとしながら運転していると車の前に何か飛び出してきた。


「ぅあっと!」


 この広い世界を旅しているが俺には趣味と言えるものが無い。何かを持っていたとしても直ぐに壊れ、奪われ、手放してしまう。この旅に目的があるとしたら・・・・ 生きるため、それだけだ


「ガンッ」


 思わず避けようとしたハンドルを戻し車体をソイツの頭にぶつけると車を止め下りて何かを確かめる


「お、イノシシか」


 ナイフで動脈を切り止めを刺し腹を切り開く。


「内蔵も綺麗だし・・・健康そうだな。よし」


 時間をかけるのが面倒なので適当な所まで解体し残りは道の脇にどける


「今日の飯はこれでいいか」


 切り取った肉を車に乗せ血が付いた手やナイフを土で洗い、余分な土を払う。太陽光で殺菌された乾いた土が水分を吸い取り砂の粒が汚れを削り取ってくれる


「よし、そんじゃあ行きますか」


 この先の町を目指し車を走らせた。町の名前はクロウタウン、昔は鴉が名産品だったのが名前の由来だとか?噂レベルの話で信用出来るようなもんじゃない


「あれか」


 大きな町の外壁が見えた、町の入口らしき場所に目星をつけ近づくとゲートの様な物が見えた。ゲートの近くまで行くと拡声器で警備に止められた


「おい止まれ」


「ああ」


 指示に従い車を停車させ交渉を試みる


「この町に何のようだ」


「スカベンジャーだ。取引しに来た」


「どこの会社の?」


「どこにも所属しちゃいない、個人でやってる。入れてくれるか」


「ちょっと待ってろ」


 応対したガードが奥に消え残りのガードが殺気立つ


「スコープ付きの銃でジロジロ見るんじゃねぇよ・・・ったく」


 しばらくすると中からガードが戻ってきた


「よし、許可が出たぞ。だが入れるのはパーキングまでだ、居住区には入るんじゃないぞ、8番の駐車場を使え」


「ありがとよ!」


 ゲートが音を立てながらゆっくり開き、中から子供が案内役が現れた


「ギィィ・・・ガガガ」


「兄ちゃんこっちだよ」

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