二人の能力者
時夜との戦いが終わってから少し経ったところ、迅の端末が光と共に鳴り出した。
迅が出る。
「どうした」
灯真の声が聞こえる。
『あー隊長、ちょっと面白い人たち見つけましたよ』
玲司の声も続く。
『能力者だ、まあまあ強かったぞ!』
迅が聞く。
「敵か」
灯真が笑う。
『いや、もう終わりましたよ』
迅は短く言う。
「場所を送れ」
通信が切れる。
蒼真が聞く。
「灯真さんたちですか」
迅は頷く。
「二人のところに行くぞ」
三人は立ち上がり立体駐車場から飛び降りた。
場面は変わり、激闘の末の廃倉庫。
床には大量の鉄骨の破片。
二人の男が倒れており、その周りで二人の男がフランクフルトを食べている。
倒れている男は触手の技能を使う者と保存の技能を使う者。
少し離れた場所で玲司が肩を回している。
「いやぁ、そこそこ強かったな」
灯真はポケットに手を入れたまま立っている。
「強かったね。あ、二人もフランクフルト食べる?」
二人の男は早く食べたいと言わんばかりに灯真に手を差し出す。
玲司が灯真からフランクフルトを受け取りそのまま二人に聞いた。
「お前らまだ名前名乗ってすらないだろ。答えたらこれやるよ」
保存使いの男が顔を上げる。
「一ノ瀬奏です。よろしくお願いします」
触手使いもそれに続く。
「鴉羽蓮だ。よろしく」
灯真が小さく笑う。
「なるほどね、覚えとくよ。それよりも玲司、意地悪は辞めてあげて」
「別にそういう訳じゃねえよ」
玲司はウダウダ言いながら空間跳躍で二人の前に飛び、フランクフルトを手渡した。
その時、倉庫の入口から足音。
迅と蒼真、そして時夜が入ってくる。
玲司が手を振る。
「お、来たか」
迅は蓮と奏を見る。
二人もその視線を受け止める。
倉庫の空気が静かに張り詰める。
弐番隊と新しい能力者。
この出会いが、これからの戦いを少し変えていくことになるーー




