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断界の英雄  作者: 明太子
疾風決戦
54/62

嵐の後

草原に静かな風が流れていた。


先ほどまで吹き荒れていた嵐は完全に消え、空にはゆっくりと雲が流れている。

しかし地面には戦いの跡が深く刻まれていた。

裂けた大地、砕けた岩、抉り取られた草。

そして無数の鎖。


迅は鎖を一本ずつ回収しながら歩いていた。


ジャラ……ジャラ……


金属の音だけが静かに響く。


少し離れた場所では颯が膝をつき、肩で大きく息をしている。


翠霞は座り込み、冷静に周囲を見渡していた。

「……あの天狗、本気を出していなかったわ」


颯が苦笑する。

「ほんとに?……あの暴れっぷりで?」


悠雅は立ったまま草原を警戒しながら答える。

「でも、逃げたのは確かだな」


雷牙は仰向けのまま手をばたばたさせて、口を開く。

「ちぇー、逃げるなんて卑怯だな!オレももっと戦いたかったのに!」

颯に蹴られそうなほど元気に叫ぶ。


翠霞は淡々と続ける。

「助けが来たから逃げたのよ。人形使いと蝶使い……あの二人だ、しかも蒼真と灯真さん、響さんと玲司さんが倒しきれてない。あの二人も相当強いよ」


雷牙は頭を上げて目を丸くする。

「おお、例の二人か!やっぱり手強い連中だな!」


悠雅が少し冷めた声で言う。

「仲間……じゃない。あれは組織だ」


迅は最後の鎖を回収しながら静かに言った。

「ああ。おそらく次はもっと厄介になる」


雷牙がにやりと笑い、まだ寝転んだまま手を振る。

「いいぜ!オレは面白い戦い大歓迎だ!」


翠霞は少しだけ眉をひそめる。

「……油断しないで」


風が草を揺らす。

嵐は終わった。


だが――


戦いはまだ続く

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