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第二の戦闘
玲司の端末の画面を、全員がのぞき込む。
「別の場所で魔獣?」
蒼真が聞く。
玲司は画面を見ながら答えた。
「ああ。この任務区域の少し先だ」
悠雅が眉をひそめる。
「同じ区域で連続出現か」
響が静かに言った。
「珍しい」
玲司は端末をしまう。
「どうする?」
悠雅は肩をすくめた。
「行くしかないだろ」
蒼真も頷く。
四人はすぐにその場を離れ、山道を駆け出した。
風を切る音が周囲に響く。
蒼真は先頭で走る。
「こっちです!」
玲司が後ろから言う。
「新人、速いな」
響も少し驚いた様子で言った。
「本当に速い」
やがて、開けた場所に出る。
その瞬間――
地面が大きく揺れた。
ドンッ!
蒼真たちは思わず足を止める。
土煙の向こうから、巨大な影がゆっくりと姿を現した。
さっきの魔獣よりも、明らかに大きい。
鋭い爪。
太い腕。
赤く光る目。
蒼真が小さく呟く。
「……大きい」
玲司が苦笑する。
「おいおい」
「これは新人向けじゃないだろ」
悠雅は冷静に構える。
「まあ、やるしかないな」
響が一歩前に出る。
彼女の前の空間が、ゆっくりと歪み始めた。
周囲の小石が吸い込まれる。
蒼真は刀を握り直した。
二度目の戦いが、今始まろうとしていた。




