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新人の戦場
断界戦線本部の通路を、蒼真たちは歩いていた。
少し前を歩く玲司が振り返る。
「新人、初任務だぞ」
蒼真は少し緊張した表情で頷いた。
「はい」
悠雅が軽く肩を回す。
「まあ、そんなに構えるな」
「小型の魔獣討伐だ」
響は腕を組みながら言った。
「でも油断はしないこと」
「魔獣は予測できない動きをする」
迅は訓練場の入口で立ち止まる。
「ここからはお前たち四人で行け」
蒼真は驚く。
「迅さんは?」
迅は静かに言う。
「今回は同行しない」
「お前たちだけで対処しろ」
玲司が笑う。
「まあ、任せとけって」
「新人の面倒くらい見てやる」
響は淡々と言う。
「足を引っ張らないでよ」
蒼真は刀の柄を握った。
「……はい」
本部の巨大な扉がゆっくりと開く。
外の風が吹き込んだ。
蒼真にとって、断界戦線としての――
初めての任務が始まる。




