1.初めての任務
乗っている警察車両が高速道路を疾走している。
「初めの任務だね。気をつけよう、新人」
「はい!」
「緊張するの?」
「い...いえ、全然大丈夫です...!」
今日は、警察学校の卒業から、初めの任務だ。
今日の任務は、『ソーマ』が一般人を襲う件んです。
20年前、急に未知のウイルスが襲来し、感染した人は理性を失い、姿が異形化する。
政府は彼らを『ソーマ』と呼ぶ
「私、できるだけ『ソーマ』の手から、少しでも多くの人を救いたいです」
「だから全力で頑張ります」
毎年、多くの人はソーマに殺されて、大事な人を失い続ける。
私の家族もそうなんだ。
だから、ソーマはこの世に消えなければならない。
「やるき満々だね」
鈴木警官は何か考えるように、私に質問を投げる
「新人、また覚えてるの?ソーマの対策する時、絶対に守るべき鉄則」
「はい、覚えています」
「1.感染者に情けをかけてはならないこと」
「2.市民を守ること」
「3.起こったことは絶対に口外してはいけないこと」
「それはどうしてましたか」
「.....もし、その後は、ソーマを遭遇したら、もう戻らないよ」
「戻らない?」
「その役割は、最後までやり遂げることだ」
「......私はもう決めました。全てのソーマを消えせるんです」
「そっか。もう決めたらいい」
その後、その話の意味に気づいたとき、もう遅い。
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私たちは、目標の所在に着き、重装備に換えた。
「身分確認、WS制裁者制限解除」
WS制裁者、まだ対ソーマ兵器と呼ばられている。
外見は普通な拳銃より一回り大きく、極めて高い威力を持つ電磁弾を発射できる。
使えるのは、ソーマ対策課に所属する警察だけ。
「ソーマを確認、このアパートの3階の部屋」
「わかった」
そして私たちは、ターゲットがいる部屋の前にたどり着いた。
ドアをロックされていないのを確認し、私たちは音を立てないようそっとドアを押し開けた。
開けた瞬間、鼻をつく強烈な血の臭いが漂ってきた。
私たち警戒しながら、部屋に入った。
リビングへ足を進めると、その惨状は、目を覆いたくなるほどだった。
家具は散乱し、至る所に血飛沫が飛び散っている。
その真ん中、横たわる男性の死体が胸から腹を無惨に食い破られた。
まるで、凶暴な化け物に噛みちぎられたかのようだった。
キッチンにも、もう一体の女性死体があった。
「それ…ソーマがやったんだの.....?」
「そうだ。もし我慢できないなら、外で待ってもいいんだよ」
「いえ......平気です」
「そっか」
「普段に、ソーマが襲った現場は、こんな感じなんだよ」
「ソーマに感染された人間は、姿が異形になって、猛獣のように、人を見境なく殺し、食う」
「一度感染されば、治療方法もなく、殺すしかない」
鈴木警官の話を聞いて、私は思わずゴクリと生唾を飲み込む。
前に学校で訓練は積んだはずだったけど、実際に現場をいると、やっぱり違うんだ。
一度現場を調べてみたけど、窓が割れた跡はない。でも、ソーマの姿もどこにもないんだ。これ、一体どういうことなんだろう⋯⋯
その時、ふと棚の上に置いてある写真が目に入った。
写真を写っていたのは、幸せそうな夫婦と、その真ん中で笑う少女の姿だった。
そのとき、あることに気づいた。
私は鈴木警官に写真を見せた。
「鈴木警官、この写真を見てください」
「この写真は......どうしたーーあ」
鈴木警官も気づいたそうだ。
この子の死体を見つけないなら......
「この子、まだ生きているかもしません」
「生存者か......」
でも写真を見た鈴木警官は、楽しむわけでもなく、何か悟ったように、複雑な表情を浮かべる。
「鈴木警官?」
「いや...なんでもない、探しに行こう」
それから、部屋をクリアリングしていて、そして、ひとつの部屋でクローセットの中から、何か動く気配がした。
私たちは制裁者を構えて、ゆっくりトクローセットを開けると......
「ひっ......!」
そこには少女がいった
顔を見ると、私はすぐにこの子は写真の少女が気付いた。
よかった、まだ生きっている。
「大丈夫、助けに来たよ」
私は少女に手を差し伸ベる
彼女はガタガタと震えている。彼女が着いているドレスは、あちこち血の跡が残っている。
きっと、ショックを受けたんだろう......
「怪物もいないよ。お姉ちゃんは守ってあげるから」
「うう......」
私の気持ちが伝わったみたいで、彼女、ちょっとずつ警戒を解いてくれた。
「さっき、パパママと一緒にご飯を食べていたのに、急に意識を失い...そして...ううぅ」
少女はどんどん取り乱していくのを見て、私は彼女をなだめた。
「…とりあえず、彼女をここから連れ出しましょう。鈴木警官--」
「そっか」
私は振り向いた瞬間、鈴木がもう制裁者を少女に構えている。
「ーー!!何をするんですか?!」
でも、鈴木警官は私の質問に返事もせずに、ただひとことを
「感染度検査」
鈴木警官が指令を下し、制裁者は感情がない声で結果を告げる。
「ーー検査完了、感染度300、対象を高度ソーマと判定、殲滅モードへ移行します」
「え...?」
一般的に、ソーマは恐ろしい姿形をしていて、人間を食料として襲う。噛まれれば最後、感染してしまう。
でも、どう見ても目の前の少女は感染者には見えない。
「あ、また知らないのか」
「新人、君が学校で学んだのも、以前テレビで見たのも、『ソーマになった後の人間のこと』だけ」
「でも、彼らは時間が経てば一時的に人間に戻る。そして、ソーマになった時期の記憶がない」
「...それは、殺人じゃないですか!どうして今までみんなは...あ」
その時、車の中で聞いた鈴木警官の話の意味を、ようやく理解した。
『起こったことは絶対に口外してはいけない』
だから、今までこの事実は誰にも知られていなかった
「......だから、もう警告しただろう」
鈴木警官は制裁者で少女の頭を狙う。
少女は縋るような目で、私を見た。
「...お姉...ちゃん」
「—!待って—」
でも、まるで私を止める間も与えずに、鈴木警官が少女に引き金を引いた。
頭を失い、胴体だけとなった少女は、糸の切れた人形のように、血溜まりに倒れた。
その時、私は鈴木警官の言葉の真意を悟ったが、すでに手遅れだった。




