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ローカル  作者: 不機猫
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夏休み明け

 今日は、夏休み明けの初日だけど、普通に授業が有った。

お昼は、学食で、二人でハンバーグ定食を食べよう!ということで、恵と一緒に食堂に向かった。

休み明けなので、普段は、お弁当を持ってきてる連中も、作ってもらえなかったのか、みんな学食にきたみたいですごく混んでいた。

恵と僕は、長い行列に並んで、やハンハンバーグ定食をゲットして、今度は、二人並んで食べる席をゲットしようと、周りを見渡した。

「今日は、混んでるね。」

そう、恵に言うと、彼は、ニコッと笑って、

「僕に、ついてきて。」と言った。

そのまま、恵の後を付いていくと、彼はそのまま食堂を出て、中庭のベンチに座る女の子の銅像の横に座った。

そこは、ちょうど二人が座れるぐらいのスペースが有った。

「ここ、いいでしょう。食堂が、混んでたら、いつもここで食べるんだ。」

「みんな、食堂の中でしか食事できないと思ってるけど、ここで食べても大丈夫なんだよ。」

「結構、いい場所だね。」

「人も、少ないし。」

「でしょ。」

「それに、銅像があるから、みんなモニュメントだと思って、このベンチに座らないんだよ。」

「前に、今日みたいに座るところが無くて、うろちょろしていたら、学校の管理人さんが、「座ってもいいよ」って、教えてくれたんだ。

 それから、二人は、ハンバーグ定食を食べて、お昼休みの時間いっぱいまでそのベンチで夏休みのことを語り合った。

 と言っても、僕は、ずっと学校の図書館しか行けてなかったので、主に恵が、バイトで出会った変わったお客さんのこととかを話してくれた。

「また、明日香さんと遊びに来てよ。」

「わかった。また、行きますって店長に言っといて。」

 それから、二人は、食堂に食器を返して、教室に戻った。

5時限目の世界史と6時限目の英語が終わった。

「じゃ、恵、僕は、いつも通り図書館に行くね。」

そう言うと、恵は、

「今日、日直だったの忘れてたから、これ書いたら先生の所にもっていってその後、僕も図書館によるよ。」

「もしかしたら、星野さん来てるかもしれないでしょ?」

「海人、星野さん見つけたら、教えてね。」

「わかったよ。でも、彼氏と一緒だったら、離れて座ってるから。」

 そう言って僕は、日誌を書いている恵を残して、図書館に向かった。

 図書館は、大学寄りに建てられているから、結構歩く。

でも、道の両サイドに木が植えられているから、散歩みたいで楽しい。

やっと、図書館に着いた。

 僕は、いつものように、本棚から、まだ読みかけの医学書を取り出して、いつもの席に座った。

今日は、まだ、彼女は来ていなかった。

もしかしたら、彼氏と待ち合わせをしてから来るのかな?

 このテーブルに来たらどうしようと思いながら、医学書の気になるところを抜き出して、ノートにメモした。

 暫くして、恵がやってきた。

「来てないよ。星野さん。残念でした。」

「そうなんだ。結構かわいいって、評判だったから気になっていたんだけど。」

「恵の場合は、コスプレ対象でしょ?」

「ばれたか。店長から、かわいい子いたら、勧誘しなさい!って、命令されてるんだ。」

「出たな、ブラックバイト。」

「いや、ぼくが、優秀だから、二匹目のどじょうを狙ってるみたい。」

「・・・」

 僕を誘えとは、言われてないということは、僕はNGってことかな?うれしいような、悲しいような。

「じゃ、僕は、バイトに行きます。海人、勉強がんばってね。」と小声で。

「じゃ。星野さん来たら恵のこと言っとくね。」と僕も小声で答えた。

 実は、さっきから、こっちを睨んでる学生がいるのに気付いたのだ。

星野さんとしゃべっているときは、こんなことは無いのに。

ぼくは、いつもの通り、6時半まで、図書館で調べ物をして、ボスが、いつも待っている正門に向かった。

 ボスの車を見つけた。

いつもは、車のそばで立っているのに、今日はいないな?と思いながら、ボスの車に近づくとボスが、運転席から出てきた。

「どうしたの。ボス、今日は珍しく車の中に居たの?」

「坊ちゃん、実は」と言って、車の後席に視線を向けた。

「彼女、ここで、同級生にいじめられていたみたいだったんで、声かけたんですけど。」

「いじめてた連中は、すぐにどこかに行ったんだけど、彼女、気分が悪くなったみたいで、車の中で休ませてあげてたんです。」

「さすが、ボス。」

 そう言って、後席を見ると星野さんが気分が悪そうに座っていた。

僕は、そっと車のドアを開けて、星野さんの肩を叩いた。

びっくりして、僕を見る星野さん。そして、それが、僕だとわかると安心したのか目に涙があふれてきた。

そのまま、僕は、星野さんを車の奥に移動させてハンカチを渡した。

そして、落ち着くまで、その隣に座っていた。

ボスも、心配そうに見ていたので

「ボス、この人、僕の知り合いなんだ。ありがとう。」

ボスは、頭を掻き流れ照れ笑いをした。

暫くして、星野さんが落ち着いてきたので、僕が、手話で

『どうしたの?』って聞いてみた。

『突然、同級生に囲まれて、何か言われたのはわかるけど、何を言われてるのかわからなくて、その場に座り込んでしまった。』

『そしたら、あの方が、助けに来てくれて。』

『そうなんだ。』

「ボス、彼女を囲んでた連中何か言ってた?」

「自分もあまりはっきりとは、聞いてないけど、なめてんじゃねえぞ、みたいなことを言ってたと思います。」

「そうなんだ。」

『星野さん、今日は、どうする?』

『お家の方に、迎えに来てもらう?』

『それとも送っていこうか?』

星野さんは、僕の方をみて、ちょっと悩んでいたけど

『一人暮らしだから、家の人いない。』と僕に伝えた。

『今日、一人は、怖いよね。』

『うん。』

『じゃ、よかったら、僕の家に来る。』

『祖父母がいるし、家も大きいから一人増えても大丈夫だよ。』

『でも、迷惑じゃないですか。』

『大丈夫だよ。なんなら、ボディガードのゴリラさんもいるし。』

そのジョークに彼女は、くすっと笑ってくれた。

 当のボスは、何を言わているのかわから無いので、二人に見つめられて照れ笑いしていた。

『すみません。お願いします。』

『承りました。』

「ボディガードさん、すみません。彼女もいっしょに僕の家にお連れしてください。」

「了解、坊ちゃん。」と言って、ボスは、すぐに車を走らせた。












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