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ローカル  作者: 不機猫
16/71

大学

 10分ほどで大学に着いたので、食後の軽い散歩のような感じだった。

大学の守衛所につくと、スーツを着た中年のおじさんが、待っていた。

 ボスが、

「こちらの方が、この大学の責任者の方です。」

「お待ちしておりました。責任者の近藤と申します。」

「山田海人です。本日は、よろしくお願いいたします。」

「私が、本日、学内を案内させていただきます。なんでも聞いてください。」

だれもが、好感を持ちそう品のある笑顔に、僕はちょっと安心した。

「坊ちゃんすみません。わたしは、これから京香さんと不動産屋さんを回ってきます。

 先ほど強い助っ人も、お呼びしたので大丈夫です。」

「申し訳ありませんが、こちらでの見学が終わりましたら、先ほどのレストランでお待ちいただけると助かります。」

「わかりました。」

 僕と明日香は、その中年の紳士と一緒に大学に入っていった。

「セキュリティの関係があるので、このIDカードを首から下げてください。」

「とりあえず、医療機関なので何かあった時に、後追いできるようになっています。」

「凄いですね。」

「後、これがパンフレットです。」

「今日は、ひと通り見学コースを回るようにしますね。何か質問等ございましたらその都度していただいて結構です。御嬢様も、こちらをお持ちください。熱中症の防止用です。」

2人は、パンフレットと一緒にペットボトルのお茶を渡された。

2人は、一般教養の教室からレントゲン室、薬品庫、そして、色々な器械がある研究室とまわっていった。

「医学部としては、何でもそろっているのと、教授と生徒の距離が近いので、非常に学びやすい大学だと思います。基本的には、医師免許の取得が目的ですが、未知の病気の治療法や新薬の開発にも力を入れています。病院も併設しているので、色々な目的を持った学生に、幅広く対応できるようになっています。」

色々説明を受けている間に、あっと云う間に2時間が過ぎた。

「本日は、色々ありがとございました。この大学を受けたくなりました。よろしくお願いします。」

「ぜひ、受験してください。お待ちしております。」

 僕と明日香は、守衛所でIDカードを返却して、その大学を後にした。

「この大学気にいった。」

僕よりも先に明日香が話し出した。

「僕も、気に入った。」

「大学って初めて見学するけど、楽しそうなところね。」

「海人は、お医者さんになるの?」

 僕は、明日香に何故医学部に進学したいか正直に話した。

「そうなんだ。わかったわ。わたしも、東京の大学に入って海人の面倒見てあげるわ。」

「ありがとう。」

「また、すぐ泣く。海人って泣き虫ね。」って言ってる明日香の目にも涙が浮かんでいた。

「もう、海人とずうっと一緒だから、心配しなくていいよ。」

「ありがとう。でも大学は、明日香の行きたいところに行ってね。」と僕は言った。

それから、二人は、迷子になりそうだったので来た道を戻って、レストランにたどり着いた。

途中、道に迷いそうになったけど、明日香が携帯で周りの写真を撮っていてくれたおかげで、なんとか無事に戻ってくることができた。

 3階のレストランに入ると、僕と明日香は再びアイスティーを注文して、明日の予定を話し合った。

大学からの帰り道にここまで来たのなら、Dランドに行きたいとのことで、僕もその案に賛成した。

レストランの1Fの本屋さんで、Dランドのガイドブックを買って二人でどこを見るか話しあった。

 2人が、熱中して話しをしていると知らない間にボスが自分たちの後ろに立っていた。

「盛り上がっているところ申し訳ありませんが、お迎えに来ました。」

「あれ?京香さんは?」

「いや、実は、由紀さんとこれから飲みに行くと言って二人を飲み屋に送っていったところです。」

「そうなんですか。ボスも大変ですね。」

「慣れてますので、大丈夫です。わたしも、坊ちゃんを送ったら合流しますので、御姉様のことは心配なさらないでください。」

「それと、今晩は、由香様の所にお泊りになるとのことです。」

「明日香様には、一人にするけど頑張ってね。とのことです。」

 僕が、レシートをもって会計に行こうとすると、ボスがそれを取って

「すでに済ませてあるので大丈夫です。」と言った。

「へえ、なんか仕事ができる有能社員みたい。」

「社長からも、時々そう言われます。」

といって、ニコッと笑った。

明日香も自分もそれにつられてニコッと笑ってしまった。

 しばらくボスの運転で東京の街を見学しながら、渋滞にはまらないうちに祖父の家に向かった。

明日香は、東京タワーと東京スカイツリーそして、見上げるようなビル群を見て満足そうだった。


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