ドーベルマン
おらぁドーベルマンになって
噛みついてやりてぇんだよ
でぇっけぇ骨と
ふんぞり返ったポリ公と
あの娘のうなじに
そんで自慢の鼻を生かして
白黒はっきり嗅ぎ分けるんだ
キがふれちまう前によ
そんなことばっか 考えてんだ
地べたに這いつくばって
必死に 考えてんだ
星空に晒され縮こまっていると
ふと同類と目があっちまってさ
大地にしがみつき
厳しい寒風に耐える
一本の小さき花と
なぁ 名も無き花よ
一発 暴力でもどうだい
相手になってやる
スカッとするぜ
決闘罪なんざ廃止だ
そんなもんで
誰も縛れやしねぇのよ
そしたらさ
そいつが言うんだ
今宵も月が綺麗ですねって