第3話 転生したら男の娘だった・3
R15作品です。
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あれから更に3ヶ月。
ちなみに母メニル監修の魔法講座が始まってから3ヶ月である。
なんと。
妹が出来ました。
何と無く母メニルのお腹が大きくなって来てる気がしてたんだよね。
産まれて来たのは青髪でとってもぷにぷにで可愛い妹ちゃんです。
名前はミレニー・ヴァーチ。
そう言えばヨガル兄は赤髪で俺も赤髪だけどミレニーは青髪である。
父のクラガは赤髪で母のメニルは青髪。
性別で遺伝しやすいとかあるのかな?
何はともあれミレニーは可愛いです。
もうね。
妹ってだけでいいよね。
生前は一人っ子だったからか、妹か姉が欲しいとか思ってたんだよなぁ。
でも不安もある。
生前に理想の妹と現実の妹を比べた話はネットでよく見かけた事がある。
つまりそういう事だよ。
この天使のように可愛いミレニーもいつかはハヤトお兄ちゃんに悪辣な言葉を投げ掛けてきたり、無視されるようになったりするのかなぁ……
いや、きっとそんな事は無いはず。
ていうかそんな心配を今からしてもしょうがないよなうん。
よし。
明一杯可愛がるぞ〜!
俺はお兄ちゃん風を吹かせながら、ミレニーの横で魔素運用の訓練をするようになった。
そうして2年……
「ねぇね、にぃに」
ミレニーは成長して喋るようになっている。
それは喜ばしい事だ。
だがしかし。
俺の事をねぇねと呼ぶのだ。
ちなみに、にぃにはヨガル兄の事である。
今更になって気付いた。
俺って男だよな?
息子さんはちっちゃいながらもしっかり付いている。
でもここで鏡を見てみよう。
……あれ?
これ女の子じゃね?
……いやいや。
一度鏡から目を逸らしてみる。
再度鏡を確認すると……そこには変わらず女の子にしか見えない俺が居た。
……いや、まだ子供だしこういうのもあるよな。
うん。
成長すれば男らしくなるさ。
だって男なんだし。
大丈夫大丈夫。
俺はとりあえず鏡を見ても仕方がないと気付いて、服装から男らしく見えるようにしようと思い立つ。
俺の服はお母様のメニルが選んでくれているのだが、今思うと中性的な服装が多い気がする。
思い立ったが吉日。
俺は母メニルに直談判しに行った。
「メニルお母様、俺はもう少しカッコいい服が欲しいです」
「あらあら、ハヤトちゃんは可愛いんだから今のままでいいと思うわよ?」
「でもミレニーが俺の事をねぇねと呼んでるんです」
「なるほどねぇ、お兄ちゃんとしてはもう少し男らしく見せたいのかしらねぇ」
そう言ってメニルお母様はふむふむと頷きながら考え込んでいる。
「よし! じゃあカッコいい服を買ってあげる! その代わりにお願いがあるんだけどいい?」
「なんでしょうか?」
「ちょっと目を瞑っててね〜」
俺は言われた通りに目を瞑る。
メニルお母様は俺の髪を弄っているようだ。
「はい、もう目を開けていいわよ〜」
何気なく髪を自分で触ってみる。
ん?
なんかポニーテールになってないか?
「ママのお願いはポニーテールをしてもらうことよ! やっぱり可愛いもの!」
「えぇと……結局これだと意味が無いのでは?」
「大丈夫よぉ、じゃあ明日ちょうどお買い物に行くからカッコいい服も買ってくるわ!」
そこはかとなく不安になってくる。
しかしそこはメニルお母様。
しっかり次の日にはちゃんと男の子っぽい服を買って来てくれた。
こうして俺は、服装は男の子っぽくて女の子顔の、赤髪ポニーテールな見た目をするようになった。
肝心のミレニーだが、最初は戸惑いながらも「ねぇね……?」という感じだったが、気付いたら「にぃに」と呼んでくれるようになった。
ふむ。
何処で線引きされるのかがよくわからぬ。
俺は鏡を見ても女の子に見えてしまうのだが……
まぁミレニーがお兄ちゃんだとわかってくれたのならばいいか。
さて、ここで一つミレニーに関して気付いた事がある。
俺はミレニーの横でいつも魔素運用の訓練をしていた。
メニルお母様が離れてる時は体外の魔素運用の訓練もしていたりする。
毎日魔素運用の訓練をしている俺は、既にかなり鋭敏な感覚と魔素保有量を持っていたりする。
訓練をしてるうちに気付いたのだが、魔素は使えば使うほどに身体の中に蓄えられる魔素量が増えていった。
そして繰り返し訓練するうちに、体外の魔素を吸収する際にも、上手くコントロールする事で効率良く吸収出来る事を発見した。
イメージで言うならば、体内魔素の集中のコントロールで体外の魔素を掃除機のように吸い込めるようになったのだ。
当然メニルお母様は俺がそんな事を出来るなんて知らない。
しかしミレニーは横でいつも見ていた。
否、感じていた。
それが理由だとは思うのだが、ミレニーは2歳にして魔素のコントロールが出来始めていた。
そしてその事にメニルお母様はもちろん、クラガお父様やヨガル兄も気付いている。
「あらあらまぁ、ミレニーちゃんてば天才かしらね?」
「あぁ、この子は稀に見る天才だろうな」
「ハヤト、ミレニーに何か教えたりした?」
ヨガル兄の問い掛けに俺は素知らぬ顔で首を横に振る。
それに対してヨガル兄は俺に疑いの目を向けて考え込んだ後に、何かに納得したのか一人頷いていた。
オレハナニモシリマセン。
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