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第1話 転生したら男の娘だった・1

R15作品です。


Twitter始めました!

@akira_kouno0918


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 目を開けると、そこには綺麗で長い青髪をストレートにした美しい女性の顔と、少しだらしない無精ひげを生やした赤髪短髪であるおっさんの顔があった。



 思わず何かを喋ろうとして気付く。


「お……あ……あぅ……」




 喋れないし、周りを見渡そうとしても首が動かせない。


 たまらず俺は不自由からの不快感を覚えて……


「おんぎゃぁぁ! あんぎゃぁぁ!」




 泣き出してしまった。



「あらあら元気ねぇ」


「俺とお前の子なんだから元気に決まっているだろう?」



 そう言って俺の両親らしき二人は俺を抱き抱えながら仲睦まじく微笑み合っている。




「元気に産まれてくれてありがとうハヤト〜お母さんですよぉ」




 俺の母親は優しく語り掛けながら俺を撫でてくれた。


 俺の名前はハヤトって名前らしい。


 日本人みたいな名前だから妙にしっくりくる。

 そんな事を考えながら気付いたら俺は眠っていた。


 こうして俺は無事に転生出来たらしい。




 俺の赤ちゃんとしての日々は、周りを観察しながら、自分が成長するのを待つ時間がしばらく続いた。




 観察していて気付いたけど俺の家はかなりデカイと思う。


 他の家を知らないから何とも言えないが、生まれ変わる前の感覚で言うならば、建物だけで見ても小さめのアパートの大きさで一軒家が建ってるくらいにはデカイ。


 庭が特別広いという事も無いが、建物と庭を含めればかなりの敷地だと思う。




 家の中は電化製品っぽい物とかは無いんだけど、代わりに奇妙な電灯や暖房器、コンロなど色々ある。


 何が奇妙かと言うと、どうやって動いているのかがまるでわからない。


 まぁこういうのは後々知ればいいだろう。



 そんな事よりも重大な発見がある。


 どうやら俺の家庭で使われている言語は日本語らしい。



 てっきり転生者特典的な物で言語翻訳能力とかそういうのを、あの猟奇的洗濯機女神様……長いから洗濯機様でいいや……その洗濯機様から貰ったのかと思っていたら違った。


 口の動きがまんま日本語である。


 そういう理由で産まれた時から両親の言葉が理解出来たわけで、当然産まれながらに言葉がわかるってのは結構なチートだと思うんだよね。



「ハヤトちゃ〜んご飯ですよぉ〜」



 おっと、俺のご飯の時間だ。


 赤ちゃんである俺のご飯は言わずもがな、あれですぜ。


 まぁ、とりあえず……ね。


 色んな意味で美味しいとだけ言っておこう。


 洗濯機様ありがとう!!


 これだけでも転生して良かったと思える。




 そうして一頻りご飯を貪って落ち着いた俺は眠気に勝てずおやすみする。


 目が覚めれば周りの会話に耳を傾けて、何かあれば言葉にならない言葉で両親に喋りかけ、早く動きたいから身体も目一杯動かして、疲れて眠る。


 そんな日々を送っている。





 俺の家は両親に兄と俺の四人家族である。


 父親の名前がクラガ・ヴァーチで、母親の名前がメニル・ヴァーチで、兄がヨガル・ヴァーチ。


 そして俺はハヤト・ヴァーチとなるわけだ。


 つまりハヤトが名前でヴァーチが家名だ。




「お母様、ハヤトはまるで僕達の会話を理解しているかのような反応をします」


「うふふ、本当にわかっているのかもしれませんよ?」


「流石にそれは早過ぎるだろう」




 ごめんなさい理解してるんです。


 自分転生者なんで。



「ほらまた! お父様! ハヤトは天才かもしれませんよ!」


「偶然だとは思うが…まぁヨガルも物覚えは早かったからな」


「ハヤトちゃんは賢いんでちゅねぇ」




 なんか気分いいわ。


 これドヤ顔とかしとけばいいかな?


 いや赤ちゃんのドヤ顔とか意味がわからないからしないけども。




 こうした日々を暮らしながら色々な会話を聞いているうちに俺の家は貴族である事を知った。


 父のクラガは魔法騎士団に所属する騎士爵位らしい。




 そう。

 魔法騎士団所属である。


 魔法(・・)騎士団。


 いやっほい!


 魔法がある世界だぜ?


 テンション上がるに決まってるじゃん!




 まぁ洗濯機様からGFOみたいな世界って聞いてたから?


 魔法はあると思ってたけどもね?


 でも実際この目で確認したらテンション上がっちゃうのが人の性ってもんですよ。


 まだこの目で魔法見てないけどね。



 ……話を戻そう。


 つまり父のクラガは貴族で、長男であるヨガル兄は爵位を継ぐ為に魔法騎士を目指して日々勉強や訓練をしている。




 なるほどねぇ。

 貴族だからそりゃ家もデカイわけですよ。



 あれ?


 でも騎士爵位って貴族の中ではそんなに偉いわけでもなかったような気がする。



 じゃあ他の貴族はもっとデカくて豪勢な屋敷を持ってるのかな?


 今はまだわからんな。



 母のメニルは俺の世話の片手間にヨガルの勉強を教えたりしている。




 魔法騎士になる為の訓練とは言ってもまだ4歳のヨガル兄は、たまに父のクラガから軽く剣の型を教わる程度で普段は適度な運動をするだけのようだ。


 父のクラガと母のメニルの会話を聞いて知ったが、5歳から魔法を教えるつもりらしい。




「ヨガルは賢いし筋がいい」


「将来が楽しみねぇ」


「あぁ、立派な魔法騎士になるだろうさ」


「来年から私が魔法の基礎を教えればいいのよね?」


「あぁ頼む」



 ヨガル兄はとても優秀みたい。


 はたから見れば親バカにしか見えない会話だから何とも言えないけどね。


 でも俺から見てもヨガル兄は聡い子に見えるからきっと本当に優秀なんだろう。



 とりあえず来年までは俺も魔法を見る機会が無さそうだ。


 早くヨガル兄5歳になってくれ!


 その頃には俺も1歳だからもうちょっと色々出来るはずだ。


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