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第10話 俺の師匠はオタクだった件・1

R15作品です。


Twitter始めました!

@akira_kouno0918


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 おはようございます。


 朝です。昨日は色々と大変で疲れてたのか、グッスリ眠れました。


 そして今日は気分が優れません。


 クラガお父様に俺の実力の一端がバレたわけでして……多分今日はずっとクラガお父様と話し合いだろう……気が重い。


 メニルお母様とクラガお父様は既に起きていた。


「おはようハヤトちゃん、もう少しでご飯だからミレニーちゃんも起こして来て欲しいの」

「は〜い」


 そう言って俺はミレニーを起こしに行く。


「ミレニー起きて、朝だよ」

「……ん〜……ハヤトにぃ?」


 寝起きのミレニーたんマジ天使。

 我が妹は本当に可愛いな。荒んだ心を癒してくれるよ。


「もう少しでご飯だってさ」

「ん〜……おはよっハヤトにぃ」


 そう言ってミレニーは俺に微笑みかける。

 何この子ホントに可愛い。


 優しくミレニーの頭を撫でてあげる。


「えへへぇ」


 蕩けたような顔で笑うミレニーたんマジ天使である。


 さて、ミレニーが起きたので家族揃ってご飯でございます。

 ヨガル兄はイスタラ騎士学園の寮で居ないけどね。


「ハヤト」


 クラガお父様が俺の名を呼ぶ。


「今日は魔法騎士団本部に一緒に行こう」

「魔法騎士団本部に?」


 俺が住むインラ帝国のイスタラ王都には、インラ帝国全土に広がる軍組織の魔法騎士団、その本部がある。


 そして世界最強の集団と名高いペンドラ騎士団も、イスタラ王都の魔法騎士団本部を拠点にしている。


「あぁ……色々と話を聞くのも大事だが、その前にハヤトの魔力測定をしよう」


 なるほど。

 この世界には魔道具と呼ばれる便利アイテムがある。


 幼少の頃にどういう仕組みで動いているのかわからなかった家の家具達や、他にも日常的に使われる道具達は魔道具と呼ばれている物が多い。


 そして一般の家庭には置かれる事がほとんど無い魔道具の中に、魔力測定具と呼ばれる物がある。


 ちなみに魔力測定具は俺の家にも無い。


 魔法騎士団本部勤務のクラガお父様にしたら、本部にある魔力測定具は都合がいいのだろう。申請さえしっかりすれば一般の人でも使用可能なのである。



 ちなみに俺も使うのは人生初めてだったりする。


「それに……会わせたい人もいるしな」

「会わせたい人?」


 クラガお父様は「会えるかわからんがな……」と呟きながら、朝ご飯を平らげる。


 俺も気にはなるが朝ご飯を平らげて、お出掛けの準備をする事にした。


 クラガお父様は先に準備を終わらせていたらしい。俺の準備が終わると、玄関に向かって歩き出す。


 俺も付いて歩き出す。


「じゃあ行ってくるよ」

「俺も行ってきます」


 俺とクラガお父様はそうして魔法騎士団本部に向かった。



 そういえばクラガお父様とこうして二人で出掛けるのは初めてかもしれない。クラガお父様の仕事が休みな時は、家族みんなで一緒に過ごす事が多いのだ。


 ヨガル兄がイスタラ騎士学園に通う前ならば、その時間の半分くらいはヨガル兄の訓練に充てていた。


 だからだろうか。新鮮なのではあるが、何を話すべきかいまいち思い浮かばない。

 昨日の出来事も相まって、喋る内容次第では墓穴を掘ってしまいそうな危うさを感じてしまうのだ。


 そんな中、クラガお父様が話し掛けてきた。


「ハヤトは将来魔法騎士にはならないのか?」

「俺は冒険者になりたいです」


 正直に答えた。


「それはヨガルが居たからか?」


 なるほど…クラガお父様は深読みして、俺がヨガル兄に遠慮して冒険者を目指す事にしたのでは? と思ったのだろうか。


 前にも説明したが、俺が魔法騎士を目指すとクラガお父様の持つ貴族としての騎士爵位が、ヨガル兄ではなく俺に渡ってしまう可能性が出て来てしまう。


 つまり次期当主の座を巡って、ヨガル兄と競う事になってしまうのだ。


 しかし俺は次期当主の座に興味がない。理不尽の権化である魔物を狩る冒険者に俺はなりたいのだ。


 なのでこう答える。


「俺は俺のやりたい事が冒険者だっただけで、そこにヨガル兄は関係ありません」


「そうか、ハヤトは冒険者になりたかったのか」


 クラガお父様はそう言った後、何か考え事をしながら歩き続ける。


 そうこうしてるうちに魔法騎士団本部に到着して建物の中に入る。


「魔力測定の申請をしてくるから、少しここで待っていなさい」


 クラガお父様はそう言って受け付けに向かった。


 俺は初めて来る魔法騎士団本部をキョロキョロと見回す。すると……この世界では異端な物が目に入る。


 棚に花瓶を飾るような感覚で、フィギュアが飾ってあったのだ。

 しかもだ。そのフィギュアはエクスカリバーとかいう聖剣を持ったうら若き乙女なのである。


 俺も知ってるよこれ。ていうかこの世界にこんなのあるのがおかしい。


 だってこのフィギュアのキャラクターは、俺の前世である日本のアニメキャラクターなのだから。



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