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技神聖典―刀と少女と神の抒情詩―  作者: 一響 之
十三章 瀉炎の編
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十三章 第47話 ノルス=ソディアク

  狭苦しい画廊のエントランス。そこに詰め込まれた焼け残りの家財を前に、俺とビクターは揃って首を傾げていた。


「灰は被ってるけど、焼けてはない?」

「本当だね。燃えた形跡が焦げ跡一つない」


 綺麗に焼失した本館を見れば、アドニスの炎が大振りな石材すら一山の灰にしてしまうことは明らかだ。

 ホラン曰く、逮捕と護送のために来ていた騎士達は全身鎧一式をまるごと燃やされたらしいし……そんな中で焦げ目すら付いていない木製デスクとは一体なんなのか。

 俺は確認するために神眼を開いた。真鍮色の瞳には可視光以外にも色々なモノが見えるので、ヒントがなにかしら手に入るだろうと思ったのだ。


(お、アタリ)


 燃え残った品々にはかなり独特の付与魔法が施されていた。さすがに魔力の流れだけを見て効果までは読み取れないが、強力な火属性の力が見て取れる 。


「鍵は?」

「まだ発見できていません」

「ん、わかった。下がってて」


 二人はすぐに察して無言で下がる。俺はすらりと雨狩綱平を抜き、刃筋を合わせて数度切っ先を跳ねさせた。机の引き出しの鍵をくりぬき、金庫の蝶番を削ぎ落としたのだ。

 重たい音がして馬鹿ほど厚い金属の扉が脱落。金庫の中身が露わになるが……何事もなかったように刀を鞘へ落とした俺は、横にずれて男たちに場所を譲る。


「うわ……」

「おお、さすがお嬢様!さてさて、中身は何かな」


 金庫からビクターが紙の束を引きずり出す。


「帳簿が二冊に契約書と借用書かな」

「赤い帳簿は私が作成して提出していた屋敷の諸費用をまとめたものですね。灰色の方は、失礼します……これは裏帳簿ですね。ドニオンや奴隷商に回していた金を記録してあるようです」

「まったく。表裏の帳簿を一纏めにするかな、普通」


 二人が証拠品を確認している間、俺は絵の方に目を向ける。

 実際の違法奴隷商が国によって制圧され、アドニス自身が死んでしまった今、証拠や実態の解明にはさほど興味が湧かなかった。

 俺は違法奴隷を救い出せればそれでいい。真相の究明と断罪を国がきっちりしてくれるのなら、俺が深追いする必要もないのだと……エレナに刺された釘が、ようやく意識に馴染んできた形だ。


「俺が知りたいのは」


 アドニス=ララ=オルクス。彼の人間性。それが俺の知りたいことだ。

 本当は何を思っていたのか、何を感じていたのか、少しでもいいから知っておきたい。

 父の愛に餓え、父のようになるのを恐れ、最後の最後に小さな望みを叶えて死んでいった。あの男の人生がなんだったのかを知る義務が、まがりなりにも娘の俺にはあるだろうと、そう思ったのだ。


「それくらいは、してやらないとな」


 小さく呟いてから改めて絵を見る。屋敷から回収されたという絵画は人の顔ほどの大きさの額縁に入れられていた。油絵としてはかなり小さな一枚だ。

 描かれているのは丈の短い草に覆われたなだらかな丘と、そこに立つ一人の女性だった。

 季節は夏だろうか。いや、そうに違いない。丈の長い青磁色の草は力強くも流れるような筆致で生命力豊かに描かれ、暑さに灼けて色がとんだような白けた青の空と併せ、鼻の奥にむっとした草いきれを感じさせる。

 雲一つない景色にも拘らず、少し前にしっぽりと雨が降ったのではないかと思わせるような……得も言われぬリアリティが執念深く込められた作品だった。


「気になりますか、お嬢様?」


 ビクターと手分けして書類を見ていたホランが問うので、俺は小さく首を縦に動かした。


「不思議と。でも理由までは、絵は詳しくないから……被写体がこちらを向いていないのって珍しい?」

「ああ、そうかもしれませんね」


 引き込まれるような絵を余計に印象付けているのは、真ん中に立つ女性の神秘性だ。

 女性は夏用の私服と思われる薄手のドレスを着ている。けれど絵の奥に視線を向けていて表情は分からない。腰まである長い髪が明るい茶色である以外、なんの情報もないのだ。


(それがかえって気を引くのか)


 欠けているからこそ視線が吸い寄せられるということもあるのだなと、俺は変に納得する。


「ノルス=ソディアクの肉筆画で、題名を悔恨といいます」

「ノルスって、この家に沢山飾られている画家?」

「ええ、まあ」


 前に呼ばれてここへ来たとき、ホランと情報交換をした際に見ていた絵が確かそんな名前の画家の作品だった。

 タイトルは「死神と乙女」で、美化され過ぎな俺と誇張され過ぎなトワリが戦う神話風の巨大な画だ。今でもこの上、二階に飾られているのかは知らないが。


「こういうのも描くんだ」

「ノルス=ソディアクはモチーフや手法を問わず様々な作品を作って世に送り出しています。テイストも時期によって激変しますね。まあ、最も得意とするのは風景と女性を捉えた油絵ですが」

「まさにこれ」

「はい」


 しかし前回聞いた話では、ノルスという画家は貴族界でここ十年ほどのうちに絶大な人気を博しているとか……それに、詳しくないが、版画より肉筆の方が高いことくらいは分かる。


「よくまあ、そんなものを買えたね」


 そもそもドニオンからユキカブリを買い続けるための資金が必要で違法奴隷商に出資を始めたはずだ。いくら好きだからといって、高価な画を難点も買い付ける金がどこにあるというのか。


「いえ、それなのですが……」

「それはノルスの作品ではないよ」


 俺の中で軽蔑の感情がにわかに勢力を増した瞬間だった。何かを言いかけたホランの横からビクターがひょいっと首を突っ込んできて、神妙な顔で衝撃的な一言を放った。


「「え?」」


 俺とホランの声が重なる。二人で顔を見合わせた俺たちは、改めて絵の方に視線を向けた。

 しかし素人目にもこの「悔恨」は「死神と乙女」と似て見える。テイストもモチーフも全然違う二枚が似ていると感じる理由を上手く言葉にはできないが、確かに近しい匂いのような物がある……と思う。


「そんなはずは、いえ、しかし……」

「もしかして贋作?」

「どうだろう。ノルス=ソディアクの作品を見たことがないから、贋作かどうかまでは分からないけれど」


 こちらもハッキリ断定した割にはあやふやな事を言うビクターである。

 それでも男は判断そのものには自信があるようで、さらに言葉を重ねた。


「でもその絵は確実に違う。ノルスの絵じゃない。それは君の父上が……アドニス=ララ=オルクスが描いたものだ」

「んん?どういうこと?」


 この視覚を通じて嗅覚や触覚、記憶にまで揺さぶりをかけてくる力強い絵が、あのアドニスの絵だと言うのだ。彼が絵を描くこと自体は知っていたが……。


「どうと言われても、私も小さい頃から彼の絵を見ていたから分かるとしか」


 家宰の顔には困ったような、悲しそうな、同時に懐かしむような淡い表情が浮かんだ。


「まだ描いていたんだね。てっきりもう、止めてしまったんだと思っていた。ああ、嘘だと思うなら額を外してごらん。裏にきっと署名があるはずだ」


 ビクターが嘘を吐くとは思っていないが、勘違いということもある。そう思い、言われるがままに額を外すよう、ホランに頼む。

 油絵の具の盛り上がりを潰さないようたっぷり空間を取って設計された箱状のそれを、手袋に包まれた男の手が前後に開く。剥き出しになったキャンバス地の背に書かれた名前は……。


「……ノルスとある」

「あれ!?」


 アテが外れて頓狂な声を上げるビクターにはすまないが、がっつりしっかりノルス=ソディアクの署名がしてあった。アドニスのアの字もない。

「おっかしいなぁ」と言いつつ額装し直した「悔恨」を受け取った彼はしげしげと絵のタッチを確かめ始める。


「いや、でもこの特徴的な描き方は……うぅん、違うのかな?」

「……」


 唸るビクターの横で、ホランが口元に手を当ててなにか考え込んでいた。

 眉間に刻まれた皺のあまりの深さに、俺はつい彼の悩み後ことが気になってしまう。


「どうかした?」

「あ、いえ」

「気になるなら言って。この屋敷のことも、最近の父のことも、君が一番詳しい」


 言葉を濁そうとするので背中を押してやる。

 するとアイスブルーの目の執事頭はわずかに躊躇ってから、頭の中に渦巻いているモノを言葉にしだした。


「その、今まで黙っていたのですが、私はかねてより一つの疑念を抱いていたのです」

「疑念?」

「というと、どのような?」


 ビクターも一旦「悔恨」をテーブルにおいて話に加わる。


「はい。私が思うに、ノルス=ソディアクとは……変な言い方ですが、ご当主様なのではと」


 言葉を選びながら言う様子は、彼自身がまだ確証を得られていないのだと感じさせた。だが何の脈絡もなく思い付きを口にしたとは思えない、深い思考の巡りも伺えて。


「つまり二人は同一人物、ノルス=ソディアクとはオルクス伯爵の雅号であると?どうしてそう思ったのか、教えてくれるかな?」


 俺たちの視線を受けてホランは下唇を白手袋の指先でそっとなぞる。


「いえ、ご当主がどこからノルスの絵を買ってこられたのか、私もついぞ把握できていなかったので……お嬢様の言われるように、今となっては有名画家の一人であるノルスの作品をこれほどの頻度で買い集めるような資金、当家にはございませんから」

「それだけではちょっと弱い気もするけれどね」


 ビクターが渋い顔をするのも仕方ない。ホランもそう思うからこれまで報告には上げてこなかったのだろうし。


「ただ逆にノルスの絵をいくつか手放すと言われて、足が付かないように売りに行ったことならあるのです。中には飾った記憶のない絵もありましたが、贋作など一枚も」

「ん、確かにそれは変」


 買ったのに飾らず売り飛ばしたことになるが、これだけの絵を収蔵するアドニスが絵の転売で稼ごうとするとは思えない。


「こんなことにならなければ、次はそのあたりの流れを調査するつもりだったのですが」

「どれどれ。ホラン、売りに行ったのは直近ではいつ頃だった?」

「三カ月ほど前です。たしか……」


 ホランの証言を頼りにビクターが帳簿を数ページ捲る。するとどうだろう、確かにノルスの絵を売りに行った記録があった。しかも転売だとすれば到底利益が見込めないくらいに買い叩かれている。


「少なくとも転売ではないね」


 ビクターが俺と同じ結論を口にする。


「贋作の可能性もまだあるけれど、かなりの回数を売りに行っているのだとすれば先方も真っ先にそれを疑うはずだ。特にウチはオルクスだからね」

「はい」


 自虐的なセリフにホランが頷く。やはり鑑定は繰り返し、厳密に行われていたそうだ。

 ビクターの顔が何かの懸念に歪められる。


「もし、もしそうだとすれば……」

「ビクター。気になることがあるなら、他の絵も見てみるべき」

「あ、ああ。そうだね。その通りだ。見て、みよう」


 言葉とは裏腹に、養父の足取りはいやに重い。

 それでも気になるのか、彼は俺やホランが促すまでもなく次々と絵を確認し始めた。

 屋敷から回収された焼け残りだけではない。一階と二階に飾られている全てを。


「これはそう。これもそうだ。これは、違う。これはそう」


 よほど己の目に信頼を置いているのか、彼はそう時間をかけずに鑑定を進めて行く。

 だが作業が終わりに近づくほど、男の表情は険しく、顔色は悪くなっていくではないか。


「次が最後か……ああ、これは間違いない。彼のものだ。大昔、共に行ったことがある場所だよ」

「その、これも、ノルスの作品です」

「……そうか」


 トライラント領にあるという古城を描いた大判の絵画。その前で家宰と執事頭は何度も繰り返したやりとりを最後に一回行い、俺たちは元居たエントランスへと戻って来る。


「……」

「……」

「……」


 俺たちは最初、誰も言葉を発しなかった。

 結果は驚くべきことに百発百中だった。ビクターがアドニスの作品だと判断したものは、一枚の例外もなくノルスの作品として銘板が打ってあったのだ。

 何点かは別の画家がノルスを真似て描いたという物も展示されていたが、逆にそれらを彼が父の手によるものだと言う事はなかった。


「ホラン、君の推測はアタリかもしれない」


 すっかり消沈した様子で、アドニスをよく知る男は言う。

 その苦し気な声といったら。


「……しかし、分かりません。ノルスがご当主だとして、どうして雅号を?」


 貴族の中には絵を嗜む者も少なくない。ただ雅号でというのは、あまり聞かないとホランは言う。

 そもそもそうしたモノは名前に箔をつけるため、平民の画家が平凡な本名を隠し、あくまで作品の一部として使うのだと。


「……だからだよ」


 ビクターは尻が灰に汚れるのも構わず、デスクの天板に腰かけた。

 いつも背筋を伸ばした彼には珍しく、肩を丸めて「あぁ」と呻く。


「ビクター?」

「私は、彼が変わってしまったと思っていた。いや、変わってしまったのは、間違いないのだろう。けれど、けれど……」


 緑の視線が自身の手に落とされる。


「君の父上は、絵を描くことが好きだった。そしてきっと、才能もあったんだ」


 やや唐突に語り始めた養父の声は、押し込めた感情に薄く震えていた。


「でも先代様は彼が絵を描くのをよく思っていなかった。武門の男児たるものが、それも継嗣が、槍一つまともに扱えないくせに絵具遊びばかり覚えおってと、それはお怒りだったよ」


 先代オルクス伯爵、つまり俺の祖父は相当に苛烈な人だったようだ。それは度々耳にする話だったが、こうしてビクターから教えてもらう機会はこれまであまりなかった。

 領主としてはそれなりに良い判断のできる、民想いの人物だった。そう聞かされたことはある。指揮官としても有能だったとも。国中に名をとどろかせるほどの槍の名手だった、というのはホランの言か。


「訓練はやがて騎士たちも付いて行けないような厳しいものになり、ノルマをクリアできなければ壮絶な仕置きが課されるようになった」

「そんなことをしても……」

「そう。そんなことをしても、意味なんてないのにだ」


 アドニスは平たく言って武の才能のない男だ。今もそうなら昔もそうで、どれだけ鍛えても戦闘系のスキルは一つも身に付かなかったらしい。

 そのことが先代は許せなかった。寄り親であるレグムント家への高すぎる忠誠心と、武門としての責任感が彼を狂わせたのか。

 アドニスが生まれた時点でそれなりの年齢であったことを思えば、老いからくる焦りもあったのかもしれない。


「当時の家宰であった私の父や、その補佐をしていた兄たちも、日に日に激しくなる先代様の指導に何度も懸念を示していた。家臣団からもお諫めする声は沢山あったよ。私も数度、割って入ったことがある」


 ビクターは文官らしくペンだこで硬くなった指を頬に当てる。まるでそこに宿る痛みと熱の記憶を撫でる様に。


「まさか……」

「まあ、さすがに弾みで、という程度だったけれどね」


 ホランが息を飲む。

 俺は胃がムカムカとしてきて、腕を深く組んで胸の中の空気を吐き切った。

 ビクターがこちらを見る。口元に自嘲が浮かぶ。


「これまでは立場的に言うわけにいかなかったが、爵位を継いだあと君の父上が全てを投げ出してしまったのは仕方のないことだと……少なくとも私はそう思っている。私も父も兄たちも、家臣の誰もが、無力に過ぎたんだ」


 失望して当然だと、男は首を振った。


「先代様は彼に毎日、怠惰だ、腑抜けだ、出来損ないの骨なしだと、それ以外にも聞くに堪えない罵倒を吐いていたよ。だが君の父上はとても素直で、従順で、並外れた努力家だった」

「……実らない努力を求めるがままに続けるのは、きっと、とても苦しい」

「そうだね……そうだったろうね……」


 そんな彼のたった一つの抵抗が、隠れて絵を描き続けることだったとしたら。

 これほど痛々しい芸術の形があるだろうか。


「しかし、それがどうして偽名での作品発表に?ノルスが世に現れたのはご当主が王都に引っ越されてからのはずですが」

「きっと先代が亡くなるまで、いや亡くなってからも、あの大きな声が呪縛のように付きまとったんじゃないだろうか。絵など描くな、筆を持つお前など何の価値もない、お前の絵も価値がない……そんな声がさ」


 ビクターは両手で顔を覆い、重い、重い息を吐き出した。


「認められない才能を世に示すためには、アドニス=ララ=オルクスのままではだめだと思ったんじゃないかな」


 ノルスの、いやアドニスの絵はどれも魂から溢れる衝動を絵具に込めたような力強さを持っている。

 それでいて優しさや寂しさ、風の質感、周囲の音、人の心情までを映し出すほどの柔らかさがある。

 命を削り取って顔料と練り合わせ、キャンバスに塗ったような鬼気迫る風格がある。


(これほどのモノを、自分の名前では出せないというのは……辛かったろうな)


 名声の問題ではない。金の問題でもない。

 アドニスは絵に自分の全霊を託したのだ。それだけが、そしてそれこそが、彼が自らを表せる唯一の方法だった。

 そして幸運なことにその絵は評価された。ノルスという架空の、無名から始まった画家を十数年で一躍時の人にするほどに評価された。

 けれどそこに込めた「自分」にアドニスという名が付けば、その評価のことごとくが失われるのだ。これ以上に惨い否定の形があるだろうか。


(違法奴隷のことを許すつもりはない。ないが……)


 だからといって、どんな目にあっても自業自得だとせせら笑えるほど俺は過激にも冷酷にもなれない。

 アドニスを苛んでいたのは彼の父の呪いと、そんな忌まわしい過去から逃れることを許さなかった貴族の慣習だ。

 寄り親と寄り子の関係は簡単に解消できず、無理やり解消し鞍替えすればいつまでも後ろ指をさされる。平民どころか奴隷の出である俺からすれば馬鹿馬鹿しいことこの上ないルール。

 それでもザムロとレグムントがこの件を手打ちにするまで、実に二十年を超す時間が必要だった。その年月が全てを物語っている。


「……地下に行こうか」

「ん」


 その言葉が出てくるまで、長い沈黙だった。

 机を下りてそう言ったビクターの目は赤くなっていた。

 アドニスの苦悩の旅は終わった。俺のオルクス家での役割も終わりがくる。

 そしてきっと、ビクターの決着も、もうすぐなのだろう。


 俺たちは言葉少なに地下への階段を求めて、画廊の奥へと足を進めた。


これにて今年の更新はおしまいです。

とうとうアクセラたちの大きな目標だったアドニスとの決着に辿り着きました。

まだまだ精神的な清算はできていませんから、もう数話そのあたりをしたいと思います。

次の章は……すみません、全然何も書けてないです。申し訳ない。


来年は4日(土)、通常のスケジュールでお送りします。

喪中ですのでご挨拶は簡素に済まさせて頂きます。

ここまで追いかけてくださった読者さん、ありがとう!

来年も頑張りますので、どうかよろしくお願いします!


面白ければ励みになりますので、評価&いいね&感想頂ければ幸いですm(__)m

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