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第4話
「……君、さっちゃん?」
初対面の人間から馴れ馴れしく『さっちゃん』と呼ばれて、少しだけ気持ち悪く感じたけれど、
「なんでわかるんですか? あなた、超能力者ですか?」
私の口から飛び出したのは、微妙なツッコミ。
彼は気にせず流してくれただけでなく、その顔から困惑の色は消えて、満面の笑みを浮かべていた。
「やっぱり! 僕のこと、覚えてないかな? ほら、小学校で同じクラスだった相田健介だよ。確か、六年生の時には図書委員も一緒にやったよね?」
「えっ、相田くんなの!?」
三つ目にして、最大のサプライズ!
まさか、こんな形で、密かな片想いだった初恋相手と再会できるなんて!
もしかして、ここから……。彼と私の物語が始まるのかな?
(「驚き三重奏」完)