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俺と彼女と主人公とモブと  作者: しょうこう
7/13

その後

 暑い。

 眠い。

 俺は、五月中旬とは思えぬ太陽の暑さにうだりながら、彼女と並んで一緒に駅に向かって歩いていた。

 昨日は大変だった。

 もはや今朝ってレベルだが。

 結局彼女に負けて、行為が終わった時には五時を過ぎており、空は少し白んでいた。そこから寝ようにも、彼女が俺の右側で寝ていたし、なぜか俺の右腕に抱きついていたので、右腕がとても痛い。そんな状況で寝ろって方が無理な話だ。

 隣を歩く彼女も寝不足なはずなのに、俺が見る限りはなぜか元気そうだ。そして相変わらず可愛い。

「ほらこっち」

 いかんせん、昨日は暗かったので全く道を覚えておらず、彼女主導で駅に向かっているのだが、昼間でも覚えられる気がしない。そこまで複雑な道ではないが、道を覚えるのは苦手だ。

「え~、覚えて」

 なぜ?

 覚える必要ある?

 またここに来ることある?

 次は俺ん家がいいな~。

 嘘です、すいません。

 そうして少し言葉を交わしながら、電車に揺られ、仕事場の手前で彼女と別れた。

 ようやく訪れた幸せな時間は、昨日までとはまるで違って、あっさりと終わりを告げた。

 一人の帰り道は、昨日のことを頭に浮かべながら、感触を思い出しながら、夢だったんじゃないかという気持ちを否定するかのように、ずっと余韻に浸っていた。

―――今日は世話になった。ありがとう。寝不足になっちゃってごめんな。仕事頑張って。

 彼女に連絡を残しながら。

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