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初仕事

こうして、僕は聖騎士団長の恋人(仮)になった。

「それで、ラファ……具体的にどうするの?」

「うーん、一応自衛のためだからね……普通に護衛でいいんじゃないかな?基本的に私の補佐役だからあなたの部屋は団長室(ここ)だよ。あと、私、今まで恋人とかいなかったよ。」

なんともまあフランクな方だった。当初の聖騎士団長のイメージなんて全然ない。噂ってそこまで当てにならないなぁ……ん?今なんて言った?

「え!?恋人いたことないの?」

「逆に恋人いた事あるの?」

「いやないけれども……」

「じゃ、おあいこじゃん。」

「いやぁ、だってラファって可愛いからてっきり経験済みかと……」

と言うと、

「そんなわけないじゃん。もちろん、あっちも未経験だよ?」

と、とんでもないことを口走った。

「いやそこまで聞いてないから。」

だが僕は動じていない。

「なんでアレンも彼女いた事ないの?かっこいいし優しいのに……」

「え?興味無い。告白されたことがしばしばあるけど、妹とか母さん基準で見たらそれなりに可愛い人もなんか残念に思えてしまって……ラファぐらいかな…可愛く見えたのは。」

と僕が言うと、

「そりゃそうよ。アレンのお母様は妖精姫よ?それに妹さんなんてものすごく可愛いじゃない。そんなこと当たり前じゃない……ん?今なんて言ったの?」

「えっと……ラファぐらいかな…可愛く見えたのは。」

「………ふぇ?///……ちょ…いきなり何言ってるの!?」

「ラファは可愛いよ?」

「そういうことじゃなくて!」

「ふうん、そう。凄く可愛いのに……」

「も…もう///アレンったら///……それで明日、私が挨拶をするから、アレンは式が終わったら私と行動してね?護衛なんだし。」

「うん、いいよ。」

「それじゃ、またあした!」

「じゃあね!」

そうして、僕は家に帰った。


帰宅し、

「ただいまー」

と言ったら、

「おっかえりー!お兄ちゃん!」

ドンッという音がして、僕はティナに押し倒された。

「ちょっ……ティナ!当たってる!」

「おやおやぁ?お兄ちゃんってば妹に欲情してるの?」

「いや違うから!」

ティナは発育が早かったらしい。ティナの胸はもう大人の平均サイズになっていた。だから僕は結果的にティナの胸に埋められている構図になっている。

すると、奥の方から声が聞こえてきた。

「戻ったか?」

そう、見た目10代の青年のようにしか見えないがこの人がお父さんである。

「ただいまー、ちょっと助けて貰ってもよろしいでしょうか?」

と敬語で言うと、

「こらティナ……ダメだぞ。帰ってきたばっかなんだから……んで、お前はどうだったんだ?聖騎士団長との謁見。」

と助けながら聞いてきた。

そこで、少し不服に思ったので、

「お父さん?なんで言ってくれなかったの?」

「何がだ?」

「聖騎士団長って女の子だったの!?」

「ああ、その事か……聖騎士団長の名前はラファエラだろ?俺が稽古をつけた娘だな。代替わりしたのか?全くわからなかった。」

「それでね、その聖騎士団長の護衛兼恋人役になったんだけど……」

「へえ、そう」

と僕がいきさつを話していると、ティナが、

「え、何?お兄ちゃん……私というものがありながらほかの女にうつつを抜かしてるの?」

と言いつつ、僕に詰め寄ってくる。

「いやそういうわけじゃ……」

と言い訳をしようとすると、

「やっぱり、お兄ちゃんには身体で教えたほうがいいのかな……お兄ちゃんが一体誰のものなのか……」

と言い、どんどん僕に近づいてきた。

「どうしてそうなるんだ!」

「まあいいや……お兄ちゃん……一緒にベッドに行こう?その体に刻み付けて……」

ティナはそう言い、僕を横抱きに抱えて寝室に行こうとすると、

「それ以上はだめだ……ティナ、兄妹で愛し合うのはいいことだし、そういうことをするのも止めはしない。」

と父が助け舟のようなそうでないようなものを出した。

「えっ…ちょっ……」

「だがそれは双方合意のもとだったらの話だ、相手が望んでいないのにそういうことはしたらだめだ!」

と父が諫めると、ティナは、

「はぁーい……じゃあお兄ちゃんを落とせるように頑張るね。」

と何とも筋違いな回答をした。

そうしていると、

「あっアレン、お帰りなさい。」

と言う、我が家自慢の美人母の声が聞こえてきた。

母の姿を認めた僕は、

「ただいま、母さん。今日ね……」

そうして、家族団らんの時を過ごした。


翌日、広間にて、

「私は聖騎士団長のラファエラ・レーヴラインだ。先代のアンドレアス・レーヴラインの実の娘だ。先代から引き継いで2年になる。私が女だということは一部しか知らなかったが、そろそろ頃合だと思って告白した。今まで黙っていたことはすまないと思ってるが、私自身が踏ん切りがつかなかったのだ。これからは補佐役であり、今日から入団するアレンを補佐に活動をする。これからよろしく。以上だ。」

と、ラファエラがそこまで挨拶をすると、

「聖騎士団長!」

と声が聞こえてきた。副団長(クソ野郎)である。

「どうした?申してみよ。」

ラファエラの声に昨日までの気軽さが全くない。

「何故その男(平民)を補佐にしているのですか!?補佐は普通上級貴族である副団長(わたし)でしょうに!」

と、絶叫しながら喚いた。そんなことをぬけぬけと言っているが、こいつは、僕が入団試験の時にボッコボコにしたやつである。

するとラファエラが、

「何を言ってるんだ?彼のお父様はアルファ様だぞ?それに貴様は、アレンに入団試験の時にボコボコにされていたでは無いか?それでは私の補佐なぞ務まらん!」

と言ってはねのけた。

まあでもラファエラは今は甲冑着てるから分からないけど……甲冑脱いだ時ってほんっとに少女らしい体つきなんだよね……成長期が来ている普通の女の子なんだよ。だから聖騎士とかに押し倒されたら、成すすべがない。そうならないように僕が護衛になったんだけどね。

っていうか、それを聞いた副団長が顔を真っ赤にして嫉妬の眼差しでこっちを見てくる……ってかラファエラに対して下心丸出しなのが見え見えなんだけど……こっち見んな。

などと思っていると、

「アレン?行くぞ。」

「は……はい!」

一応職務中は、というか他の人の目がある時は敬語を使うようにしている。彼女も納得のようだ。

そして、団長室に入ると、2人だけのプライベートルームと化した。

「あぁー!疲れた!」

彼女が大声を出しても大丈夫なのは、この部屋自体が防音の魔法がかけられているからである。だから、団長室でラファエラを襲ったとしても誰も気づくことが出来ないのが難点だ。

「あっそうだ、ラファ、ちょっとこっち来て。」

「ん?どうしたの?」

「もしラファが襲われた時にわかるように……はいこれ、『保身の指輪』」


保身の指輪

効果:この指輪を身につけた者が身の危険を感じた時、親機である保護の指輪を持つ者に伝達される。

但し、身の危険とは必ずしも命だけとは限らない。


因みに、保身の指輪の親機を持っているのは僕だ。

もちろんティナにも渡してる。

「あ…ありがとう。///」

ラファエラは僕から受け取り、左手の薬指に嵌めた。

「えーと……ラファエラさん?どうして左手薬指に嵌めてるのかな?」

「え?左手の薬指にしかはまらないんだもん……」

「そんな訳……いや、何でもない。」

ないじゃんって言おうとしたけど諦めた。

「うむ、突っ込まなくていいのです……そういえば、外暑くて汗かいちゃったなぁ……」

と言うとラファエラは服を脱ぎ始めた。

「ちょ!///ラファ!どうして脱ぎ始めるの!」

「え?暑いから。」

「そ…そうじゃなくて!なんで僕がいるのに脱ぎ始めるの!?」

「気にしないで、アレンには頻繁に見せることになるんだからさ!」

「着替え中もいないといけないの!?」

「着替えてる途中にほかの男が来たらどうするの?私が襲われても良い訳?……アレンには襲われてもいいかも(ボソッ)」

何か聞こえた気がするが気にしないでおこう。

「ラファが襲われるのは……いやだけど……」

「じゃあ、いてね?絶対だよ?……だってアレンには見てもらいたいんだもん(ボソッ)」

と言うと、一気に下着姿になった。

ラファエラは、胸はそこそこ大きく、肌はきめ細かく白い柔肌で、程よくついた筋肉、ウエストはくびれていて、お尻はまあまあ大きい、華奢な美少女を全身で表現しているかのようだ……って何を考えているんだ?僕は。

そんなことを考えてるうちにラファエラは着替え終わっていた。白のワンピースか……可愛い。

「ね…ねえ、アレン…どうかな?///」

と顔を赤くしながら聞いてくる。

「凄く可愛いと思うよ!」

僕は、思ったことを率直に言った。

「そ…そうかなぁ……えへへ///」

すると、ラファエラは照れたようにはにかんだ。……うん、可愛い。

そうして世間話をしていると、ラファエラも僕も任務に就かないといけなくなった…と言うより魔物の討伐に向かわないといけなくなった。

「じゃあ、アレン、一緒に行こう?」

「そうだね。そろそろ、行こうかな。」

そう言うと、ラファエラは鎧を着たが、僕は服のみ身に着けていくことにした。

「あれ?なんでアレンは鎧を着ないの?」

「えーっとね…暑いし、重いし、正直言って邪魔だからかな。」

「それをフルプレートメイルの重戦士に同じこと言ってみてよ。」

「まあ、お父さんも鎧なんて一切着てなかったらしいからね。」

そうして、ほかの騎士たちと合流する手前で僕が、

「それじゃあ、そろそろ任務だしほかの騎士とも合流するから話し方を変えるね。」

と言うと、

「うん、わかった。」

なんか悲しそうな顔でラファエラはそう言った。

そうして、ほかの聖騎士たちとも合流し、

「それでは、魔物どもを駆逐する。今日の最大の獲物は小鬼王(ゴブリンキング)だ。ゴブリンは弱いが数が多い、心して掛かれ!」

「「「「「はいっ!」」」」」

おぉー、すごい統制力。さすが、聖騎士団長。

そして、僕は出てきた魔物を狩っていく。まあ、弱いから問題ないが、少し問題があるとすると、僕が組んでいるのは聖騎士団長その人なのだ。

「あのぉ…どうして僕と組むんですか?」

「ん?あー、あのね…こっちのほうがアレンと一緒に入れるからだよ?」

もう、隠す気もないって!

「それにね、私ってそこまで強くないって言ったでしょ?」

「確かにそんなこと言ってたね。じゃあどうして聖騎士団長になれたの?」

「先代が、私に継いでほしいって……なんでかはわからない。それでも、私はその約束を守りたいと思ったの。」

「素敵だね。」

「でもね……実際のところね……怖かったの。」

「どうして?」

「だって、聖騎士団長が女、しかも、華奢でそこまで強くないんだったらさ……モンスターとか、権力を狙った他の騎士たちに弄ばれるかもって思っちゃって……」

「あーなるほど。」

「だから、アレンが来てくれて嬉しかった。」

「どうして?」

「んーとね……それは、アルファ様のご子息だって知ったことと、あの、最悪な副団長をボコボコにしてくれたことかな。」

「え?どういうこと?」

「副団長ね、私が女だっていうこと知ってたの。」

「え?そうなの?」

「うん、私のこと昔から知ってるんだけど……それであの人の視線がね……私の身体を隅々まで嘗め回すような嫌な視線を感じるの。」

「まあラファは可愛いからね。」

「ふふっ、ありがと……それに、私ね、スキル『読心術:Lv1』でね、人の心を少し読めるの。それでね、副団長の心を読んだらね「あぁ、ラファエラは今日も可愛いなぁ…今日は何色の下着を穿いてきてるんだろう……あの子とヤるのは楽しそうだな…羞恥に赤くなる姿が目に浮かぶ…ラファエラの処女……ぐへへ」っていう感じでね。」

「それは…最悪だ……」

聞いたらかなり気持ち悪い。やばいな。って言うかこの場合羞恥じゃなくて屈辱に顔をゆがめるではないだろうか……

「うん、だからね、嬉しかったの。私の恩人のご子息が、私の身近な身の危険をボコボコにしてくれて……アレンは下心が見えなかったし。かっこいいし。」

「褒めすぎだって!……僕はラファを守るよ。絶対に、ラファを狙ってる男からも、モンスターからも。だって、期間限定とはいえ、僕はラファの恋人なんだから。」

「ありがと!」

ラファエラはそう言うと、僕の頬に軽く口づけをしてきた。

ラファエラの柔らかい唇が頬に当たる。

「え?………///どどど…どうしたの、いきなり!?」

するとラファエラは、顔を赤く染めて、

「感謝を込めて……嫌だった?」

嫌じゃないし寧ろうれしい。

「そんなわけないじゃん!」

ラファの唇柔らかくて気持ちよかったし……なんて言えなかった。

なぜなら、

「ギィヒャッハッハァァァ!人間ノ…オンナ…犯ス!」

そこにいたのは、数十体のゴブリンを使役した小鬼王(ゴブリンキング)だったからだ。

その口から聞こえてきた言葉があまりにも下品なものだった。

「…………はぁ……マジですか…………」

僕はそう言うと、目の前のゴブリン達を睨みつける。すると、ゴブリン達は怯んだ。

「え?アレン?」

ラファエラは突然変わった僕の雰囲気に驚いている様子だった。

そして、

「おい……」

そう威圧すると、その圧を理解したのか、顔がだんだん怯えていく。

「今引き返すなら、命だけは見逃してやる……が、まだラファを狙うのだとしたら……容赦はしない。」

と言うと、複数体のゴブリン達は、尻尾を巻いて逃げて行ったが、小鬼王(ゴブリンキング)を含むまあまあ強いゴブリン達は残っている。

「さて、残った獲物はテメェらか……」

そう言うと、スキルである『縮地』を発動し、距離を詰め、そのまま前方へダッシュをするように地面を蹴り、抜刀剣スキル『閃』を黒い剣(僕が持っている剣は、漆黒の剣と白金の剣だ。これは、父と母からの大切な贈り物だ。)で発動しゴブリン達を一瞬で両断した。

「………え?」

ラファエラはものすごく驚いてる。

僕は、剣についた血を払いながらラファエラに近づき、

「ラファ………はい、小鬼王(ゴブリンキング)の首。」

と言い、首を渡した。

「え………えと……ありがとう。」

ラファエラはそう言うと、首を受け取った。

「ん?どうかした?」

僕は未だに惚けているラファエラがどうしてそんな顔になっているのか聞いた。

「アレンって、ものすごく強いんだね……」

「え?そうかなぁ?だって僕、よく父さんに負けるもん。」

「あなたのお父様は別格でしょ…」

「確かにね……そういえば、ラファって戦えるの?」

「うーん、人並みにって言うレベルかな……」

「へぇ、そう……」

「さっきは、アレンの殺気に気圧されただけだけど……私だったら……そうね……ハイオーク数体なら余裕があるわね。ただ、豚鬼王(オークキング)が率いるオーク達は無理。犯される。」

「分かった。じゃあその時は僕がラファを守るよ。」

そう言って、二人で並んで帰っていく。

その日の夜、そのことについて話したら、ティナに襲われそうになったので、添い寝してあげるということで手を打ったが、翌朝にティナに抱き締められていたのは言うまでもない。

ラファエラの身の危険はモンスターだけでなく貴族も含まれます。何せラファは、アレンの母に次ぐ美女ですからね。

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