episode.『09月10日(日)』
天才っていうのはいるもんだ
学ばなくても自分の想像と現実が合致する瞬間
できると思ったら本当にできてしまうやつが
天性なのかセンスなのか
どちらにせよ
その思考回路に見合った力を有しているやつを差し置いて
努力で這い上がってきたやつを天才だと吹聴する誤認よ
もう1回辞書で調べて来いよ
※
平面的に捉えてしまうから
多角的な思考を手に入れた
それでも僕にはセンスがありませんでした
普通なら持ち合わせているはずのものを
僕は持ち合わせていなかった
手に入れることを諦めてしまった
僕の才能には
たった一つのピースが欠けていたのです
それが
僕が天才と呼ばれなかった所以なのです
※
なんていうかさ
バスケをした次の日の脹脛の痛みって
ああ、頑張ったんだなぁって
この痛みが感じなくなる頃には
身体がその動きに慣れてるってことで
俺はまだその段階じゃないから
もっと上手くなれるんだなって
ちゃんと1歩踏みしめて前に進んでる感じがして
満足感がすごい
俺はMなのかもしれない
※
昔は良かったと思えたもの
その変化についていけなくなったもの
子供向けではなく
大人が極めるものと化している
遊びは遊びでも
大人が考えている以上
お金が絡むのは仕方のないことだろう
それでも子供向けを売りにしていたのに
少子化だから切り捨てられるというのは
策略でも趣旨が違うと思うんだ
※
君を探す僕に
いつも思うのは
君に僕を見つけてほしいという
切なる願いの裏返し
きっと君は
僕のサインにさえ気づかず
そんな手紙も投げ捨てて
自身の手に届く人たちを
大切にしていることだろう
暗闇を立ち回る僕を知らず
幸せで溢れている
それが君にとって一番の平和
どうかこのまま気づかないで
――僕は一人でも上手くやれるだけ。
僕は一生、幸せにはなれない――




