episode.『12月09日(日)/12月10日(月)』
遺伝とは怖いな。
否定しようにも嫌いな所がそっくりだ。
ダメな部分を見ているからこそ、大切なモノを失わずに済む。
けれどやっぱり、私はいい人じゃないみたいだ。
私は幸せになってはいけない。
皆に迷惑はかけられないよ。
たとえこのまま孤独に朽ち果てようと。
私は一人でいることにするよ――。
※
わかっていたはずなんだけどな。
私は、同じ過ちを繰り返してばかりだ。
自分に何度も言い聞かせているのに、嘘だと信じたがっている。
凄く、愚かだ。
いつも通り切り捨てればいいものを。
時として現れるあの冷酷非道さを保ち続けていれば、こんなにも揺さぶられずにすんだのにね。
私は優しすぎる。
※
私が感謝を浮かべる時、それは大抵嘘なのだ。
上っ面の空っぽ。
心の底から思うのなら、それは私が弱っている時。
本物など今までにきっとなかっただろう。
私はこの世の誰も信じてはいない。
自分さえも当に見限っている。
酷い話だろう?
胸の奥は憎悪で満ち溢れている。
私は嫉妬だらけの嫌な奴さ。
※
私は普通じゃない。
でも、それでいいと思っていた。
特別な存在。私が私でいられる証明。
ただ私は、自分が才ある者なのだと信じたかった。
半信半疑だけれど、輝きを知らないレアメタル。
平凡なまま朽ち果ててもつまらないじゃないか。
私は見返したいのだ、この世界に。
私は生きていたのだと――。
――自分を偽ってきた私には、
居場所なんてないのです――




