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episode.『01月21日(火)』
病は気から。
口数が減り、体力は消耗し、気が弱くなる。
荒んだ思考になったり、いつもと違う自分になる。
助けてくれる人がいるのは素直に嬉しい。
頼ることを拒み、私は頼られる側であろうとするから。
自分一人でできることは、当たり前のようにこなす。
誰かに迷惑をかけたくない。
私は頑固だ。
※
何年経っても君のことが忘れられない。
ふとした瞬間、彼女の苗字が地名でテレビに出る。
バイト先で、同じ苗字のロッカーを見かける。
同じ苗字を刻んだトラックが、通り過ぎる。
それほど見かける名前でもないだろうに。
まるで誰かが忘れるなと言っているようで。
私はまた、君に手紙を出していた。
――狂おしいほど、
私は今も君に恋焦がれている――




