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episode.『10月01日(月)/10月03日(水)』



大事な人が離れていく度に、寂しく思えて仕方がない。


心の奥底で悲しみに暮れている弱い自分。


おかしいな?私は誰でも簡単に切り捨てる薄情な奴だろ?


なのにどうして、お前は泣いている?


もう、自分で自分がわからないよ。


私はどちらの人間なのだろう。


そうやって、自分を眺める今日この頃――。



      ※



今日読んだ本に、


「お前は灰色の高校生活を送るのか?」


という台詞があり、それが自分に対して言っているような気がした。


けれど私は、それでいいと思っていた。


灰色通り越して真っ黒な人生。自ら望んで決めた道。


これでいい。これでいいんだ。


私はどこまで行ったって、一人なんだから――。



      ※



その人の想像に合わせた自分を取り繕う。


他人を知らないと口を開くことができない。


上辺だけの言葉。偽物の絆。


誰に対しても仮面を被って道化を演じる私は愚か者で、そこに誰も何の疑いも持たないことに涙が零れ落ちる。


おかしいな、生きることはこんなにも苦しいものだっけ?


凄く、寂しいや――。



      ※



孤独な心に闇を抱えた私は、常に一人。


頼ることも、支えられることもなく、どこを見回しても誰もいない。


悲しいや寂しいを感じなくなったと思えば、心の奥底に眠った弱さになっていた。


眠って夢を見る時はその心地よさに依存する。


だから私は別れを告げるように言葉にする。


おやすみなさい、と。



      ※



誰かに好きになってもらえたなら、素直に嬉しい。


けれどその分、胸が苦しい。


だから距離を置いて、一緒にいることを免れようとする。


極度な奥手だから、積極的な人に弱い。


でも、近寄られすぎると逃げ出したくなる。


私は調度いい距離感で、今を生きたいのだ。


私は、幸せを取り溢す傍観者だ――。



 ――一人が好きなのに、一人を嫌う。

  まったく、おかしな話だ――

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