表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

すこしあたまがおかしい

不治の病

作者: 桧瀬

 自分は不治の病とやらに罹ったらしい。

その不治の病は本当に一生治らない。でも漫画とかでよくいう『寿命はあの葉が落ちた頃です』とかそういうものはないらしい。

だけど医者は変に真面目な顔をして「不治の病、なめたらいかんですよ」とか言った。…何がなめたらだ。んじゃあんたらがさっさと治してくれたらいい話じゃないか。とかぼくはそんなことをぶつくさ言いながら黙々と教室で勉強をしていた。数学をしていた。足し算。一足す一は? 「二」ぼくは万年筆で数学ドリルを進める。高校生になった隣の家の藤岡新菜ちゃんはまだ漢字の一すら書けないらしい。ぼくを少し見習ってほしいものだ。ぼくなんてもう周期表をすいへーりーべー…水素? いいや…別にいいや。だからと言って月の光は滲まない。家の瓦は全て月に吸い込まれたというのに。母親は死神が見えるのだと自称している。頭がおかしくなってしまった。ぼくはまだパソコンで三足す一を解くために数学のドリルをしていた。隣の隣の家の橋本裕也くんは東大に行った。ぼくの不治の病を治す為に。そして今日遂に人類は地球を見た。地球は四角形になった。地球は黒かった。黄色の空に瞬く間に紫の流れ星が流れる。昨日人類は初めて手を動かす。そして明日ぼくは不治の病で死んでしまうらしい。地球は無限で宇宙は有限。そんな世界でぼくは不治の山に罹った。だからこそぼくは頭の中で自分を被害者にした。そう。ぼくこそが地球の創造者だ!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ