表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『ジェラール・エルンスト』二つの逸話  作者: 霜月れい&蝉次郎
夜の伝書鳩
1/8

序章 今年14の少年

著:霜月れい

作品説明:

『エルンストの手記』

星子と夢子彼らは2人で1人の存在。数100年に一度ずつ現れ、消えていく。そんな彼らが、現れると在世に必ずナニカが起こる。それは厄や奇跡…と言ったものであり、避ける事は出来ない。はたして、この子達に何が起こるのやら…。なあ、ジェラール、███

 ふとした瞬間、何かによばれるような感覚になる。

何かによばれて、意識をそちらへ傾けると幼い女の子が何処か懐かしい風景の中に立っている。マレット髪で一つ結びのその子は何処か見覚えがある。

 貴女は誰ですか?

 一度、女の子に聞こうとした事があった。

だが、それは掠れた空気になり終わった。声が出なかったのだ。金縛りのようなふうに。

 しばらく女の子はその場に立っていたが、やがて口を開いた。

“エルンストの屋敷”

女の子は確かにそう言った。

続けて、そこに真実は眠ると、言い残す。

そしてまた僕は、現実へと戻っていく。



「また、寝てたぞ。ジェラール」

「あ、ロッタさん、いらしていたんですね」

 僕の名前はジェラール、14歳だ。

ロッタさんは、僕を養子として家族に引き入れてくれたこの街唯一のお医者さんだ。

「寝るのもいいが、ちゃんと仕事をしてくれよ」

「分かりました」

僕の仕事というのは足りなくなった薬の調達や、家事の事。

「ロッタさん」

「なんだい?」

「一週間の休暇をもらっても良いでしょうか?」

「それは、何故?」

「最近同じ夢を見るのですが、そこに出てくる景色に見覚えがあって…突きとめたいんです」

ロッタさんはしばらく悩んでいる様に見えた。ロッタさんの家事は壊滅的だからだろうと思った。

それから暫くして、ようやくロッタが口を開いた。

「一緒に行こう」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ