8話「都市にモンスターが襲ってきたからの~」
担当は5分もしないうちに部屋に戻ってきた。かなり興奮した状態で部屋で待っていると、ノックの後返事も待たずに爆乳が入ってきた…。ではなく妙齢な美女が入室するなり、例の黄色の下着セットを握りしめたまま寄ってきた。
「君が、こちらの商品の買取を依頼してきたのは間違いないか?」
「はい、間違いないかというと間違いですが、販売は致します。」
もともと販売リストに無かったものなので、間違いないかと言われれば、間違って販売ラインナップに入ってしまったのでそう答えるしかなかった。
「何だか理由は解らないが、販売できるならまずは私に売って切れないか?」
そう言ってくる理由は見ればわかる状況だが、この大陸に専門の販売店は無いものなのかね?けど金額によってはシャノンを叱ることが出来なくなるが、使用済みパンツは…。ホメテツカワソウ。
「はい、もちろん喜んで。」
女性はホッと安心したようにお胸様を撫で下ろして、って手を迂回しないと下ろせてないですよ。しかも両手を乗っけてますよ。担当者鼻血出てますよ。と考えていたところ、彼女が自己紹介をしてきた。
「私はテトナ辺境都市の商業ギルドのギルドマスターで、シーマという。」
「本日よりギルド登録したばかりのトーシオーと言います。」
お互いに自己紹介を終えて、例のセットの金額交渉を始めたいと思ったのだが、シーマさんから先に金額の提示をしてきた。
「ちなみにこれを、金貨10枚で売ってほしい。」
「へっ…。宜しいのですか?」
ちなみに金貨1枚で一般市民は1か月暮らせる金額となるので、1年分の金額を下着に費やすとはよほど困っていたのであろう。是非もなく売ってしまおうと思うのだけど、母艦で作られた生地になるのだが問題ないかを、メラニアに確認したところ大丈夫との合図がきた。
「良いも悪いも、だめならもっと金額を出すが?」
「いえ、十分でございます。」
シーマさんは返事を聞いて、ほくほくの笑顔でお胸様の間から…。なんでそこから?大金貨1枚を取り出し、生暖かい状態で手渡しされた。
「あたたかい…。でなく、有難うございます。」
「フフッ」
シーマさんもシャノンと同じ分類なのだと思っていたらウインクしてきた。確定だね!その後担当に話をして部屋を出る前に一言いって出ていった。
「次回も、良いものをお願いするね!」
「はい」
何だか忙しそうなので、引き留める会話もなく後は担当と話を進め、登録カードを受け取り商業ギルドをあとにするのであった。
「結果それなりの金額を稼ぐことができたが、一番の功績がシャノンとはね~」
多分情報端末にで既に全員が周知しているので、今後のラインナップに上流階級用の下着が作成されて来るのだろうと思うが、母艦が下着メーカーの工場にならないように注意しなくてはと、1人思うのであった。
「では、続いて冒険者登録しに行こうと思うがどうかな?」
「隊長、冒険者登録をするのでしょうか?」
グレンが確認のため聞いてきたが、これは事前に打ち合わせをして冒険者登録はしないことにしている。登録をすれば緊急時の招集やら、ランクが上がれば指名依頼が発生したり、この大陸にいる貴族やら王族に絡まれてはたまったものでないと考えていたからである。
「いや、金策の目途が立ったので実際の冒険者の情報が知りたくて見に行くだけだよ。」
「そうですか、それならば問題ありません。」
何か言いたそうにしているが、彼女たちの思考は私からは読み取ることができないので、これは事前に色々試した結果が出ていることなので、通常の会話もしくは表情でしか読みとることしかない。まぁ問題あるなら止めてくるだろうと思い冒険者ギルドに行くことにした。
「隊長、冒険者ギルドに到着しました。」
商業ギルドと違って昼前とのことで人の往来は少ない。建屋は木造二階建てで特に裏手の解体場所と思われるところと、訓練所があり2~3人が訓練に勤しんでいる。冒険者ギルドでは、この辺のモンスター情報を仕入れるとともに、ランクを調べておく必要があると思い来たのだが…。
「まずいぞ、まずいぞ、まずいぞ、どこかの馬鹿が結界を破壊した為、モンスターピートが発生しやがった。急ぎ冒険者どもに緊急招集をしろ!!」
冒険者ギルドに入るなり物騒な内容が飛び込んできた。聞かなことにして外に出ようとしたところ声を掛けられてしまった。
「君も冒険者か?できたら今から緊急招集をかけるので、待ちに待機してもらえると助かるのだが?」
「いえ、私は商人で冒険者ではありませんので、ご期待には添えかねます。」
危なかった冒険者登録をしていたら強制的に参加させられるところだった。やはりリスクが伴うところには手を出さない方がいいね。
「それはとても残念だ。一般参加も認めているので、是非参加してもらえることに期待しているよ。」
と冒険者ギルドのマスターみたいな事を両肩をつかませれ言われたが、後ろに控えていたグレンとケイトがその男を引きはがして、剣っぽく見えるバイブレーションソードに手を掛けていた。
「おっと、申し訳ない私は冒険者ギルドマスターのハンスというものだ。決して怪しいホモではない。」
怪しくないよという人ほど怪しいものだと思うが自分から言ってる事態、やっぱり怪しい。突然両肩つかんで見つめてくるからホモですよね。その二重あごに薄ら坊主ひげは確実にホモだよね。自分でホモって言ってるし、内また歩きは確定ですね。アウト~~~!!
「君ホモのオーラをにじみ抱いていたので、ホモわず見つめてしまったよ。」
いやいやいや、言動がすでにおかしいよ。アウトでなくて隠さず開けだしてるよ。多分もう2度と冒険者ギルドには立ち寄らないが、結界を破壊した事だけは聞いておこう。
「ところで、結界はどうなっているのですか?」
結界は一般市民も知っていることで、冒険者は勿論、商人も近づかない場所にあるのだけど、どうやら大魔法で破壊されている事を冒険者に調査し連絡がきたところらしい…。それって、こっちに来るときにメラニアが機動戦車のレーザー砲を打ったことが原因では、では、では~とメラニアを見た瞬間に首を横に向けて目を合わせない。アウト~~~!
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「……というわけで、一般参加も受け付けているので腕の立つ方は是非お願いします。」
「えっと、商人なので遠慮します。では」
名前も思い出すのも嫌なので、こいつから内容を聞いて、どうやら私たちがやらかしてしまっていることが理解できた。冒険者ギルドをあとにして、今から宿に戻って準備しラサを何とかしなければならないが軍医のエディスに対応を任せて、このスタンピートを終結に向けての暗躍をしましょう。
「準備はできているか?」
『はい、門の外で待機しております。』
情報端末で既に全員が知っている事にて、ソフィアの返事は早かった。グレンに確認しても良かったがソフィアからの直接確認は大事ですからね。機動戦車の準備があるのでメラニアを先行で走らせておいた。街中の鐘がスタンピート発生を知らせているので、門が閉まる前に出れたことは幸いだった。
「今回は、全員周知していると思うが、機動戦車をこの大陸でどれくらいの物か検証実験を行う。各自自分の持ち場で、データ収集及び行き過ぎない行動をしてくれ、以上だ。」
「「「「「「「了解しました。」」」」」」」
7名のメンバーは決められたセクションに就き、機動戦車を街から感知されない場所まで移動をし、先行のドローンの情報を確認しながら検証場所を確定していく。私は、私は基本見ているだけです。
『でも機関砲打ってみたいな~。』
ソフィアの戦略は"S"なので機動戦車の最適場所を決定してもらっている。がちょっと思っただけで、こちらの機動戦車の位置が更に前進することになった。これが後々問題になるとは、この時全く持て予想できなかった。
機動戦車の装備を紹介すると、まずは主砲のレーザー砲、拡散レーザー砲、地対空レーザー、地対空ミサイル、迫撃砲、ナパーム弾、180mm戦車砲、30mm徹甲弾、12.7mm機関砲、地雷…etc、他にも換装することで色々なバリエーション豊かに戦闘可能だけど今回はここまでかな。
程なくしてスタンピートの先頭が射程距離に近づいている事の連絡がきたが、まだ私はやることないので、機関砲が撃てる上部ハッチの座席に座って情報端末の確認をしていた。ドローン情報から画像に射程距離のラインが出ており主砲で取り逃した獲物を機関砲で仕留めるとのことが、ソフィアからもらった仕事だ。ボディースーツから目と耳を守る保護具が蒸着されおり、端末の情報はゴーグルに映し出されている。
『主砲の射程距離に入りました。各自衝撃に備えよ』
『3、2、1、ファイヤー!』
ソフィアから各自に指示が行きわたり、主砲が放たれたが思ったほど衝撃は無かったのでけど、これはひどいね!ほぼ今ので壊滅状態だよ。こちらが1番隊らしいが、2番隊は上空を攻撃しているがもう見るまでなく赤い点が減っていくのがゴーグル越しに映されている。自分の出番あるのかと思っていたら。射撃ポイントとカウントが始まり準備するのであった。
ダッダッダッダッダッ、ダッダッダッダッダッ、ダッダッダッダッダッ
正直、殺戮快楽者の思考は理解できないと思うゴーグル越しに見えるのはもはや戦闘ではなく、殺戮と虐殺でしかなかった。頭が残酷なシーンを見たとしても何も感じなくなりナノメディカルが保護しているのだと理解できた。何だか人間慣れるとおかしくなるものだと今回のことで実感した。
『せん滅完了しました。各自警戒態勢をとりつつ、拠点に帰投する。』
ソフィアと打合せした通り、スタンピート終結後は現在建設中の拠点に一度戻ることにしていたので、ボーとする中蒸着を解いて上部ハッチから他のメンバーの細かい報告を直接聞きながら移動するのであった。
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今回色々布石を貼ってみたけど、覚えていられないかもしれませんので、その先どうなったのとか気づいた方いましたら報告ください。頑張って読み返しながら思い出して書きてみます。宜しくお願いします。
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