4話「美少女の紹介からの~」
拠点での行動を前もってシミュレーションしていたので、それに沿って情報端末を確認しながら進めていくことにする。情報端末は各自が所持しており誰がどんな行動をしているのか、次にどのような行動をするのかが確認することができるとともに全員に周知する手間が省けることもあって、入隊した時に制服とともに配られている。アンドロイドに関しては配備費から出しているが、古参のソフィアに全て一任しており基本的に趣旨だけ伝えると、こちらの考えをくみ取って進めてくれるのでとても優秀で助かっている。たまに行き過ぎた行動をするが、そこは愛嬌とのことと思っている。
『さて、まずは拘束中の美少女にご対面といきますが、グロ過ぎた光景を見たことでだいぶ考えが飛んでしまった。』
『脳内フォルダに永久保存した画像は…。OK消えていない…………。』
『いやいや、そんなことやってる場合でないわ』
ロボに案内されて、状況を確認するべく拘束用のテントに向かうい、入室の合図をし入室するのであった。テントといってもどちらかというとコテージに近い作りで、専用端末で操作することで大きさの指定から素材の硬さまで選べることができる。さすがゲームならではの仕様ですね。
コン コン
「入るぞ」
「どうぞ」
中に入ると軍医のエディスがベットに寝ている美少女の横で、沢山の機械を操作しながら診察をしているところであった。当然美少女にはある程度の衣類が既に着せられており、決して生で裸体を拝めると思ってはいないよ。規制さんいい仕事してますね~
診察をしているエディスだが、こちらも黄色い髪のショートカットで、眼鏡と白衣をきてミニスカートからブラウンのストッキングが、艶めかしく…。どこかのアニメに出てきそうな。
「様態はどうだ?」
「はい、色々調べましたが至って健康状態ですが、戦闘したと聞きましたがどこにも怪我もなく擦り傷すら見つけることができませんでした。どうやって拘束したのか副長に確認をしているところです。」
「うむ どういうことだ、報告を受けた映像ではかなりの致命的な傷があったと思うが?」
「はい、私もそれを認識しており慌ててきたところ、既に傷は見当たらない状態でしたので、メディカルスキャンをしましたが、異常はありませんでした。」
エディスは一通りの報告を終えると、左手に持った情報端末で再度確認をしている。
『いったい、どういうことだ?この惑星の生命体は傷を癒すことが可能なのか?若しくは遥に文明レベルが高く、こちらの所持しているナノメディカルより優れているのか?若しくは…。』
不可思議な現象を考え込んでいたところ、美少女が目覚めるべく少しずつ動かしだした。
「艦長 彼女が目を覚まします。」
「うむ」
「うぅう~~~ん、良く寝た~~……。ここどこ??」
何故、言葉が理解できるといえば、事前に飛ばしていたドローンが周辺の生命体の言語を拾い集めており、情報端末を介してナノメディカルが学習させてくれているといった仕組みらしい。開拓者等が用いる技術で一般的に使用されている技術の一つと思ってほしい。
彼女は目覚めると、まだ寝足りないのか瞼が完全に開いてなく、頭を動かしながら状況の整理をしているようだ。彼女の瞳はエメラルドのようで、それに合わせた赤髪である。何と!お胸様がシャノンを超えているだと!しかも画像では確認できなかったが吊り上がり先端!声がまた何と保護欲をそそられる声なのか…。これは運営側のイベントなのか?規制さん頑張れ~
「ここは、ジオラル帝国……。」
座標も確認できていない未知の惑星での紹介では問題があると思い、簡単な説明に切り替えることにした。
「いや、ここは君が襲ってきた野営地の医務室です。私は…」
「ジオラル?襲った?………。あぁ~~~~」
彼女は突然状況を把握したのかベットの上に立ち上がり、こちらに指先を向けながら叫びだす。
「そうそう!よくも私の封印されていた塔を破壊してくださいました。」
「しかもあいさつに来たら突然「魔法」を打ってきて防ぐこともできず頭に当たってしまったじゃないですか!しかも服もボロボロになってしまって……。」
翻訳がまだ十分ではないのか彼女の言動にいささか問題があるようだが、聞き取れない程ではないが、そんなことより突然起き上がった衝動で、お胸様がすごい勢いで薄い衣装の中で上下に暴れているではないか!しかも患者着が短いのかピンクのパンツが丸見えになっているではないか!何とけしからんことだ!この下着を選別したものには2階級特進の授与をしなくては…。ゲフン
彼女は自分の衣装がボロボロになったことに気が付き、自分の体を確認し服を着ていることに気が付きホッとしたが、パンツ丸見えの現状を把握したのかベットにしゃがみ込みジッと、私を半泣きで睨めつけてきた。
「それは、申し訳ないことをしてしまいました。服はこちらにあるもので、ご容赦していただきたいのと、塔?に関しては改修できうる範囲で修繕いたしますが如何でしょうか?」
彼女は塔を直すことに気が付き、慌てて両手を左右に振りながら答えた。
「いいの、いいの、あの塔は壊れて正解なの。直さなくていいから、どちらかというと2度と直せないように徹底的に壊してくれてくださいましまし。」
何だか彼女のしゃべり方に親密感を覚えつつ了承の意志を伝えるべくうなずくのであった。
「ところで、まだ自己紹介ができておりません。私はこの隊の隊長をしいるトーシオーです。こちらの物は治療したエディスと申します。」
自己紹介で今は軍関係とわからないように紹介した。ただし既にしゃべり方で分かってしまっているかもしれないが、事前シミュレーションで警戒するべきと判断したうえでの発言に切り替えた。
「え~と、トーシオーさんとエディスさんですね。私はラークサーシャ"ラサ"って呼んでもらっても問題なくてよ。」
何となく何処かの貴族のしゃべり方を"真似"しているような教育を中途半端で辞めてしまったしゃべり方なのが、懐かしさを感じさせる。またそのことはゆっくり落ち着いたときにでも思い出してみよう。とりあえず彼女に伝えるのはある程度設定していたこちらの素性で話を進めていこう。
「私たちは各所を回って商いをしている商人です。町までの移動中、護衛の物が大変失礼なことをしてしまい、再度申し訳ありませんでした。できる範囲でラサ様を安全な場所までお送りいたしますので、その間にご希望の物がございましたらご用意させて頂きますので、遠慮なく申し付けください。本日はこの場所での野営となりますがご都合は宜しかったしょうか?」
「ラサ様…。」
何故か彼女の返答は戻ってこなくて、こちらを見つめながら「ボー」と眺めている。エディスに目配せしたところ彼女も首を横に振るだけで、何か問題があったのか返事を聞くまで対応を悩んでいると彼女からの返答が返ってきた。
「様…(ポッ)。こっ…ここで野営は嫌ですぅー。折角復活したので、近くの町で美味しいご飯を食べてふかふかのベットで寝たいです。」
何故か「様」で反応したのか若干赤面したサラは野営ではなく街に行きたいとのこともあり、移動可能か状況を確認すべく情報端末を覗き見たところ、優秀なソフィアは移動に問題ないように準備を整えているではありませんか。有能過ぎて私の思考も読み取っているのではと錯覚するのであった。何せ上陸艦は既に見えなくなっておりロボも回収されたのか見当たらない。ロボの代わりにレイシアとケイトがロボに見立てたパワードアーマー(重量級)の準備をしており、ソフィアもパワードスーツを準備している。フローラとグレンは機動戦車をドローンで収集した情報からこの惑星の基準に近い見た目に隠ぺいしており、メンテ班のメラニアは仮装できるようにパワードスーツの調整を行っている。通信班のシャノンは…。ボディースーツを着ているところでお胸様がつっかえて苦戦しているところであった…。情報端末越しに目が合ってしまい気まずい…。画面を急いで切り替えたが、切り替え間際にウインクしてきたのは気のせいだよね…。
「承知しました。ラサ様、商隊の準備もありますので、この辺で失礼します。着衣に関してはエディスに申し付けいただければ、ご用意させます。お気に召さなければ後日ご用意いたしますので、町に着くまでご不便があると思いますが、ご容赦の程宜しくお願いします。」
「えっ…。はい、お願いしまする。」
やはり翻訳がまだ十分でないと思いつつエディスに了承を得て、テントから退室した。若干ラサの雰囲気が穏やかになったことに安堵し、補給面に関して問題ないことを改めて理解したところで、あのグロテスクな緑の山を思い出し情報端末で処分されたことに「ホッと」胸をなでおろしたのであった。
「ソフィア」
「はい!艦ちょ…。隊長、どうしましたか?」
そう既にこの惑星(大陸)でのロールプレイングは始まっているのだよソフィア君。にしてもアンドロイドの人間味が半端なく、ちょこちょこヒューマンエラーを出しているがこれもアップデートの仕様なのかもしれないな。運営やるじゃないか、でも戦闘でのうっかりはやめて欲しいですけどね。本末転倒となってしまいます。
「お嬢様が町までの移動をご希望なので準備はできているか?」
「はい、問題なく進めており30分程で出発は可能です。また近くの街はテトナ辺境都市と呼ばれている地点があり、ここからの移動では魔道車(機動戦車)を使用して3時間程で到着します。」
さすが優秀なソフィアは既にロープレに対応したではありませんか。この大陸に合わせた呼び方や装いに対応できるアイテムはゲームならではと思う。ドローンの情報収集能力もどうやってかわからないけど既に通貨も把握しており。入門時に金を払うことで身分証もいらないことが分かっている。お金も既に準備されており入手情報もあるがそこまで把握しなくていいだろう。
「お待たせいたしました。」
エディスから声がかかりそちらを振り向くと、ラサの衣装がまた彼女の赤が極立つ黒のドレスで統一されており、特にあのお胸様がはち切れんばかりにどうやって収まったのか不思議だ状態であり背中は大きくスリットが開いておりきめ細やかな肌を堪能できる仕上がりになっているではないか!エディス恐るべし。
「どうかな?似合いますすかぁ」
自信なさげな表情でこちらに歩いてきているが、お胸様で足元が見えないのか進路に小石がありこのままいくとつまずきそうなので近寄ろうとしたとき、履きなれていないであろうヒールがずれて転びそうになるラサを慌てて抱きしめてしまった。
ガシッ グニュー
バサー ニョキッ
ハラリッ
抱き着いた瞬間!ラサの背中から翼が生え、頭からは角が伸び、スカートから地面に向けて見覚えのあるピンクのパンツが破れて落ちてきているではないか。目線が地面のまま彼女に向けた言葉は。
「柔らかい…。」
「黙っていてごめんなさ。私魔王です。」
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やっぱりハーレム物を書くときは、ヒロインの描画に意識するけど性格まで表現するのは時間がかかりますね。まぁまだまだこれからなので、ゆっくり書いていきたいと思います。
書き溜めできていないので、できたらアップしていますので宜しくお願いします。
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