2話「天然魔王の復活からの~」
如何ほどの時間が経過したのか、VRゲームでは一定のメーカーの安全マージンがあり、ユーザーが眠ってしまった時も自動保存されヘッドセットが解放された状態で目覚めることがあるのだが、気が付けばゲーム内の艦長席で揺さぶられている。
ユッサ ユッサ タユン タユン???
「艦長!艦長!っ目を覚ましてください。」
「私何でも命令に従いますので、どうか目を覚ましてください。」
「ずるーぃ、どさくさに紛れて~私も~ ギュッ!」
「「「「「シャノンだけずるーい!私達もーーー」」」」」
ギューッ ギューッ
一体自分に何が起こったのか、色々な如何わしい感触?と、とても良い香り?で意識が覚醒するのであった。
「えっとーどんな状態なの?」
目が覚めると目の前には、今にも泣きだしそうな顔のソフィアが目覚めたことに気が付き、すごい勢いで抱き着いてきたのであった。その勢いで艦長席のヘッドレスにぶつかると思っていたが、
「艦長!!!」
フニョンッ
何故かぶつかることなく、何とも言えない感触に後頭部が包まれるのであった。
「「「「「「艦長!!!……ソフィアだけずる~い!!!」」」」」」
「次は階級からして私ね」
何故か自分の意志とは関係なく、順番にとても柔らかく、時には柔らかく…なんにしても柔らかい感触に包まれるのであった。程なくしてソフィアが落ち着いた声で、
「えっと、皆さん落ち着いて、艦長に状況報告をします。」
「「「「「「いっや~~、一番落ち着かないといけないのは副長でしょ!!」」」」」」
と全員からの突っ込みを無視して報告を開始するのであった。
「艦長、現在ジャンプ中に原因不明な光に包まれ、ギャラクシーマップには無い座標にジャンプアウトされたと思われます。」
「艦に異常は見られず、原因の追究を総員に指示をしている状況となります。」
「うむ 一級警戒体制をとりつつ、引き続き調査を進めてくれ」
「了解しました。フリゲート艦全機発進します。」
「うむ」
「フリゲート艦!発進準備に備えろ!発進シーケンスは1番から4番まで……。」
ビー ビー ビー
ソフィアの返事を聞きつつ警告音が響き渡りだした。私は調査継続の指示を出した後、瞑想に入ることにした。
『えぇ~とっ 一体どうなっているのだ??』
『そもそも感触があり、臭覚もある、一番驚いたことはNPCの感情豊かな反応はいったいどうしたことか??』
『今まで幾度となく触れてみたいと試みたことか…。ゲフン』
『大型アップデート恐るべし…。って問題はシャノンのお胸様の感触ったら…ゲホゲホ』
『なんだか「命令になんでも従う」って言ってたような?』
『触らせて欲しいと命令したら触れるのか?いかんいかん思考がずれてきている。」
『セクハラで降格とか洒落にならん…見るだけなら許されるよね。』
瞑想しているふりをしつつ、そっと薄目を開けてソフィアのタイトスカートから除くお美脚様をちらっとみてみてから、ピーチ尻へと視線を上げつつ男性の大好きな例のラインが、確認できるのか気づいたらガン見していることにソフィアが気が付いてしまった。
「艦長、どうされましたか?」
特に嫌な顔せず対応してくれたことに、ガン見した本人は気が付かず慌てて目線を上げ返事をするのであった。
「うむ 状況は確認できたか?」
「はい。現在フリゲート艦に散開させつつ近辺のギャラクシーマップを確認しております。艦内設備には特に大きな以上は見られず航行に問題はありません。一番近くに生命体が生存している惑星を確認いたしました。照合確認しましたが、座標も不明なため確認はできませんでした。今後の補給を考えると惑星調査に乗り出した方が宜しいと思われますが、如何いたしましょうか?」
「うむ 調査隊のロボットとドローンを派遣し惑星の調査を進めてくれ」
「はい。承知しました。」
「安全が確保できた後、拠点を設営し一旦惑星の情報収集に努めよ」
「了解しました。」
重母艦、スパルヴィエロは無補給で1~2年航行可能な設備や備品を備えているが、資材は無限ではないのが世の常でである。まずは全て状況を確認してから、判断をすることが必要だ。それ以前にもっと確認すべきことがたくさんある。他の仲間はどうなってしまったのか?ジオラル帝国に帰還することができるのか?そもそも触らせてくれるのか…。ゲフン
「暫く艦長室に戻る。緊急時以外報告は不要だ。」
「了解しました。」
ブリッジから艦長室へ向かうべく席を立ち移動を開始するのだが、何故か通信オペレーターのシャノンのお胸様が目に止まり思わずガン見してしまった。
「艦長?」
ソフィアが心配げに呼び止めたが、すぐ目線をそらし移動をするのであった。その時何故かシャノンと目が合い、彼女がウインクしたことに、内心の動揺を抑えることに集中するのであった。
「艦長!退室」
艦長室に到着後、いつもの備え付けのリクライニングチェアーに腰掛け大きくため息を吐くのであった。
「はぁーーーーー」
「なんだこの状況、NPCが異常な位、人間味溢れる反応をするのだが。」
「マジで18禁への転換を行ったのか?」
「けど、それはそれで、ムフフフフフ…。」
「いやいやいやーって、手塩を掛けて育てたアンドロイドに手を出すなんて…。」
「あり??かな??」
「だって全部自分好みの女性に設定したから、実際アバターはゲームならではの時間設定がアバウトで22歳設定のままだけど、そもそもできるのか?この体?」
思わず股間あたりを確認してみたところ…。あるではないですか!?
「何であるんだよ。いやっあって良いんだよ。問題ないよ~。」
「いや問題だよね!これって18禁確定じゃん!」
「おいおいこのゲーム終わったかもしれんぞ…。」
「いやいやいやいや、まだあきらめてはいけない抜きゲーになったのなら、その路線に期待をー」
ピー ピー ピー
ブリッジからソフィアからの通信が入り、貪欲な思考から現実に引き戻されるのであった。
「どうした!緊急連絡か?」
緊急時以外つながないように命令していたが、どうやら緊急の連絡らしい。
「申し訳ありません。火急な報告がありお繋げしました。」
18禁思考に没頭していたため、真っ赤な顔になっていることに気が付かず、通信を繋げたことに後で後悔することになるのであった。
「艦長?顔色が優れないのですが、如何いたしましたか?」
「おふ~ いや問題はない、報告を続けよ」
ソフィアは特に何もなかったように報告を続けてきた。
「現在、惑星探査に向かわせた調査隊から連絡があり、原住民と思われる者に襲われ、無力化が完了したとの報告が上がってきました。現地の映像をスクリーンに映します。」
『なんですと?もう惑星内の人間ともめてしまったのか?これは補給も難しくなると考えた方が良いな』
スクリーンに映し出された映像は、全裸の状態で仰向けに倒れている見た目17~18の美少女ではありませんか!?しかも局部丸見えーーーーー。どうなっているの規制さん!仕事している?
「ゲフン ゲフン ゴホゴホ …。」
ソフィアもスクリーンに映し出された映像を確認しすかさず、映像を止めたが一足遅く私の脳内フォルダに永久保存されたことは、誰も気が付かないであろう。
「大変、失礼しました…。」
「うむ 続けよ」
「惑星調査時に拠点を設営中に、攻撃を確認し反撃に移ったと報告が上がってきました。」
「補給を考えると、現地人とは友好な関係を築きたいと考えており、彼女の状態を確認するため代表として私が降下部隊に参加する。部隊編成は副長に委任する。準備でき次第降下を開始する。異存は無いか?」
艦長が母艦を離れることは、異例中の異例になるので、ソフィアには致し方ないという現状を押し付け命令口調にて伝えてみた。決して全裸女性を生で見たいと思ったわけではなく…ゲフン
「艦長自ら降下なさるのですか?」
「異論は認めない。」
「承知しました。部隊編成を進めて降下準備にかかります。」
ソフィアから色々思うところはある表情を読み取ったが、今回は譲れない思いもあるので強行に出たと思う。
「では、任せた。準備でき次第連絡をお願いする。」
「はい。」
通信はそこでいったん切り、降下後の作戦行動への思考へと切り替えていくのであった。
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いやー長くなってしまった。書いていると描画の難しさを身に沁みます。もっといろんな小説を読んで、勉強しないと読みにくい作品になってしまうと強く感じました。日進月歩ですね。
では、よろしくお願いします。
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※本文と後書きとコピペ場所を間違えていました。編集画面と公開文章では気が付かないことありましたので、今後は公開文章も確認します。報告いただいた方ありがとうございました。