16話「飲酒は20歳を超えてからの~」
拠点の屋敷のリビングに結構立派なソファーが置いてあり、多分座って問題無いと思い着席して情報端末にて母艦の確認、拠点の確認をサッと目を通していたところ、本家メイドさんとは異質なヴィクトリアンメイド服を着こんだシャノンが飲み物を持ってきてくれた。テーブルに置く際にわざとらしくミニスカになっているスカートがチラリとしていたが、見ないふりをしていたが目をパチパチしながらしっかり確認してしまった。罠だよね~見ないと失礼だよね。いや絶対見るべきだ!だってピンクの下着がすっごく気になるし、顔を見たらシャノンも嬉しそうにウインクしてたし…。
「ところで、母艦への連絡で現在シャノンの代わりは誰が代行している。」
「え~とマリシュカ少尉にやってもらってます。」
「そうか、宇宙の状態も特に変化なしとの事で、通信が入ったこともないとの事ではあるが、こちらからのアプローチは行っておるのか?」
「定期的に、長距離光速通信を出していますが、返答はないとの事です。」
「了解した。引き続き頼むぞ。」
「承知しました。」
母艦の様子も気になり確認したが、やはり変化もなく孤立した状態になっている。彼女たちはかなりの変化でコミュニケーションが激しいところもあるが、それはそれで良いものだ…。多分私自身も変化してきているのか最近の行動で行くといずれ魔法使いを卒業する日も近いのかもしれない。それはそれで良いことなのだけど、ハーレムにして本当に良いのかの防波堤だけ若干決壊せず残っているが、もう崩壊寸前である。拠点にフリゲート艦が降りたことで、惑星にいる人員も100名を超えている。実際の人数はソフィアが把握しているので問題無いと思うが、もしかしたらいずれ大陸の人間との交流で離れてしまうのかとも思うが、それも致し方ないことなのと覚えておこう。シャノンは私が飲み物のおかわりが必要と感じてカップを持って部屋から退室していった。
『ふ~目の保養になるけど、とても見ていて恥ずかしい。』
まだメイド服に慣れていないのかというより、本家メイドさんと違ってきわどいところがあるので、来客の場合のメイド服も必要なのではと思うでもない。そんなことを思っているところ扉がノックされて、入室許可を出したところソフィアとフローラが入室してきた。
「艦長、報告事項があり相談に参りました。」
「うむ、聞こうか。」
「はい、予てより乗員全員に確認していたこととなりますが、艦長に報告する前に事前にまとめていた内容となります。」
情報端末でも全部の行動や議題を全部上げていたら、彼女達ならまだしも私では確認しきれないこともあり、中堅どころの連絡事項がリストアップされており、艦長判断が必要なことはソフィアに一任しているが、今回は採決が必要な案件との事なのだろう。
「うむ、報告を続けなさい。」
「はい、現在全員の確認が完了し佐官以上はドレスの着用許可を頂きたいとです。」
「…。はっ?」
「「ダメでしょうか?」」
いやいやいや、何でドレス着たいの?動きにくいよ~そもそも佐官と言えば、少佐・中佐・大佐クラスになり人数は…。私除いて16名だけどソフィアさん着たいの?そもそも対外的に見せる場面あるのかな?貴族でなくても着て良いのか?商団(傭兵団)だけど、まぁ問題無いと思うが…。艦長の採決必要なの?高価だとしてももう十分金策はできると思うからこちらも無理ではない…。しばし思考で悩んでいるとソフィアから、
「メイド服が宜しかったでしゅか?」
再度、確認がきてしまった。ソフィアのメイド服は情報端末で着せ替え画面で確認しているから十分カワイイと思っていたけど、ドレスねぇ~…。是非見たい!
「ドレスの着用を許可する。」
「「はい!ありがとうございます。」」
「「では、早速試着してきます。」」
2人とも制服姿だったので、将校との区別をしたかったのかウキウキで退室していった。入れ替わりでシャノンが飲み物のおかわりを持ってきたのだが、「良かったね」と言わんばかりのウインクをしてきたが、そこは気が付かなかったことにしておこう。
「ドレスのデザインは情報端末にアップされていないが、今後されるのか?」
「それは~見たときに感想を言ってあげてください。」
どうやら統一の衣装ではなく、各個人でのデザインとなるので、これから誉め言葉を考えておくようにとのシャノンからの宿題をもらったのだろう。普段の制服姿も好きだけどそこは女性なので言わないでおこう。では楽しみにしていよう。
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場所は王城のリリア姫専用の執務室にて、魔法師団からの報告でトーシオーが見学に来た際に起きた事柄の報告を受けていた。空の団が拠点に戻る前に情報が来なかったことにリリア姫は燻し顔で聞いていた。
「光の剣、勇者ではない…。」
「ミスリルを切断したとも聞いております。」
剣聖のソフィからも追記の報告を聞いて、更にリリア姫は目を瞑り思考するのであった。
『彼はいったい何者でしょう。今は敵ではないでしょう。雇用が切れる前に友好を深めなければ、王国に明日が無くなる可能性を秘めているということですわ。』
リリア姫は現状の情報だけでは判断しかねるとし思考を止め今後の対応に追われるのであった。
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別の場所では、宰相も黒装束を着て膝をついている30名ほどの者に指示を出していた。こちらも魔法師団の顛末を確認しており。自分の都合の良いことが舞い込んできたと考え行動に移すのであった。
「傭兵団の団長から、光の剣を奪うのだ!そのものの生死は問わない。」
「行け!!」
『『『ハッ!』』』
指示を受けたものは、音もなく部屋から出ていくのであった。
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場面は拠点に戻り、色々な考察があるのも知ってか知らずか私は夕食の時間になり食堂に向かうのであった。こっちの世界に来てから生活がガラッと変わったが人間慣れるものだと実感する。衣食住に不満が無いのでゲーム設定で異世界に来たとの事は理解できるが、元の世界にはどうやって戻るのかが今後の問題ではあるが、戻れなくなくても良いのではと思う。彼女達アンドロイド達はどう思っているのか気にはなるのだけど、彼女たちのもとの世界では、一度戦闘になれば命を散らす覚悟が必要となる。そんな世界に戻るより現状維持が幸せなのかもしれない。今日にでも聞いてみる必要があると思うのであった。食堂に到着し席に着くと、見知ったメンバーがメイド服で待機しており。ソフィアとフローラの姿だけが見当たらなかったが暫くして食堂の扉がノックされ2人が入室してきた。
「「失礼します。」」
『綺麗だ!』
2人は彼女たちを引き立てるドレスを着て入室してきた。ソフィアはレース透かし彫りの双肩の上品デザインの青いロングドレスを着ており、フローラはVネックのノースリーブで赤いスリット付きの腰にワンポイントのリボン飾りのセクシーなドレスで現れた。2人ともとても似合っていた。
「2人とも綺麗だね。」
2人は入室後笑顔で立っていた。ここは2人に合わせた誉め言葉を言わなくてはいけない場面だと思い。
「ソフィアはいつも落ち着いている君を際立たせてくれるドレスで綺麗だよ。」
「フローラは君の髪の色に合わせた色でプロポーションを引き立てたドレスで美しいよ。」
「「ありがとうございます。」」
とりあえず月並みな言葉しか掛けれなかったけど、彼女たちは笑顔なので良しとしよう。メイド姿の子たちが食事を順番にもってきて、ここに来て初めてアルコールが出されたのであった。
「ワインを飲んでも良いのか?」
「現在は作戦行動中ではなく、待機との事ですので嗜む程度でならと思い出しました。」
ソフィアから尤もなことをを言われ、確かにリリア姫から待機を命じられているので飲んでも問題ないのだけど、このアバターの体で酔う物なのか?疑問に思いつつワインが注がれたグラスに口をつけて飲んでみた。
「旨い!久しぶりのワインだけど凄く飲みやすい!」
「それは、良かったですわ、フフフ」
日本では安いワインしか飲んだことが無く、結婚式に呼ばれることも殆どなく高級なワインの味はわからないけど、今飲んでいるワインは絶対に高級な部類に入る物だということはわかった。何といっても飲みやすくいくらでも飲めそうな気がする。アバターの体でも酔うのかと疑問に思っていたが、どうやら少しずつ余韻に浸っていく感じはあるので、嗜む程度なら大丈夫だろうとこの時は思っていた。
「これは現地の物なのか?」
「いえ、こちらはスパルヴィエロに貯蔵されていた物になります。」
軍で購入することは可能だけど、買った覚えもないのでもしかしてと思い確認してみたところ。
「宇賊からの回収品の一部なのか?」
「そうですね。売却が困難なため保管していたものです。」
「へえ~じゃ結構な品物なんだろうね。」
やはり回収品でした。どっこかの宇賊から出てきたものでしょう。売却は軍に回していたけど、この品は軍で処理できず民間に回すところだったとの事でした。
「そうですね、多分オークションに掛ければ相当な金額になったと思います。」
「そんなの飲んで良かったのかな?」
「問題ありません。現在消費したとしても微々たることです。」
現在、保管されている品物でも一部分となるので、毎日飲んでも消費しきれない量があるとの事、これはこちらの世界にきて楽しみが増えたと思いそれならと提案してみた。
「じゃ皆で飲もうよ!」
「宜しいので?」
「折角だし、全員で楽しみましょう。」
「「「「「「了解しました。」」」」」」
メイド服を着た子たちも、同じテーブルに座らせて大いに食事とワインを楽しみました。後半かなり酔っていることに気が付いてはいたものの歯止めが効かず。ついついソフィアとフローラに酔っ払いおじさんの如く絡んでいた。でも彼女たちはそんな私でも受け入れてくれて、抱き着くは、お触りするは、とキャバクラ並みの事をしたことを後ですごく後悔するのであった。彼女たちは私にワインを薦める毎に笑顔が綺麗で…。
「ソフィアにキスして良いかな…。」
キャー キャー キャー
「艦長、その言葉お待ちしておりました。」
返事も聞いたのか覚えていない位のタイミングで全員の前でソフィアにキスをしたのであった。とてもいい匂いで唇が柔らかくて、思わずギュッと抱きしめてしまった。その後の記憶が全くありませんでした。
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朝起きたら、二日酔いの影響もなく至って健康、普段と違うのは裸であった……。記憶が無い!いつの間にベットに?でもってこのパターンは?何だか何人かいる気配がする。そっと右手側を見るとソフィアがいた。左側を見るとフローラがいて、そっとシーツの中を覗くと太もも辺りにシャノンがいた。えっと~どういうこと?と昨晩の参事を断片的に思い出してきて、ソフィアにキスしたことまで覚えているが、どうしてもその後の事が思い出せない…。やちまった。でも至って致してないことは解る。だって記憶無いからね~
「「「艦長、おはようございます。」」」
「おはよう。」
3人が裸で私の側まできて目を瞑るので、ソフィア、フローラ、シャノンと順番にキスをして爽やかな朝を迎えるのであった。
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記憶無くなるって怖いですよね。私も過去にやっていますので、気を付けましょう。本業が忙しくなってきたので書く時間が少なくなってきました。少しずつ書いていきますので、宜しくお願いします。
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