14話「魔術師団見学からの~」
王城見学の後に勇者との模擬戦闘のイベントが発生した。ゲーム感覚の物事ととらえないと整理できなくなり、今後の計画を考えるための必然的なイベントと割り切ることにした。
九条さんが持っていた剣は騎士との模擬戦2回目で騎士が持っていた剣よりも強力であり、他に影響がある物と思い破壊するのは危険と判断した結果、本人を気絶させることにしたのだが、明らかに何らかの影響があると思われる。ソフィアに解析してもらったらやはり未知なる繋がりを感じたので、彼女たちも同じ判断でそうしたとの事だった。既に気絶は回復しているとの連絡は本家のメイドさんから聞いた。
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午後から特に用事も無いので、全員で集まっての打ち合わせはまずいと思い情報端末越しに全員で対策を考えた結果、パワードアーマーとアサルトライフルとバイブレーションソードまでは公開することにした。どのみちリリア姫にはそこまで見られているので、今回の失態は問題ないとの判断となった。ビームブレードは個人的に見せたいと思うけど「腰に下げており見られてるからどうなのかな」と提案したらダメとソフィアに怒られました。カワイイから全然怖くないけどね。「光の剣=ビームブレード」男の子としては振るいたいものだ…。
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しばらく部屋で1人で魔法の練習をしていたところ、訪問者が訪ねてきたと本家メイドさんから連絡があり通してもらったところ魔法師団の見学ができるとのことだった。それは是非もなく見学に伺いたいとの話をして、衛兵に着いていくことにした。ソフィアは母艦の処理作業があるとの事で、軍医のエディスが一緒に来てくれることになった。副長に任せっきりの艦長で申し訳ないです。では向かうことにしましょう。
エディスは見学場所に向かうとき指を絡める恋人つなぎで手を握ってきたが、特に問題ないと思っていたところ。すれ違うメイドが口を押えて…微笑んでいた。衛兵は目だけをを動かし繋いだ手を見てくるが、羨ましいだろうと自慢げに振って闊歩してやったよ!エディスは同じくらいの身長で眼鏡美人さんだからね。彼女も嬉しいのかニコニコしながら移動することとなった。
「見学場所はこちらになります。万が一流れ弾が来ても魔法障壁がありますので、ご安心ください。」
「はい、ありがとうございます。」
見学場所は騎士の練習場と同じ位の大きさで、魔法をぶつける的が置かれていた。騎士鎧の上半身だけが案山子のように設置されており、放った魔法が当たっても壊れることが無いとの事、じゃあ騎士全員同じ鎧を着たら良いのにと思ったが、どうやら鎧は高額であり魔法師団でも6体しかなく、素材はなんとミスリルとのことで、軽くて魔法の伝導率が良い金属だが滅多に流通しない金属らしい、しかも加工は鍛冶屋のドワーフしか扱えなく受注してから1年は必要との事。その鎧は魔法にも負けないらしいが、中身の人間が耐えられないので魔法騎士っていう部隊が基本的に所有しているとのこと。魔法も使えて剣の腕もある騎士らしいが簡単になれないとのこと…。私の体はそっち方面になるのかもしれない。
ドガッ ドンドンドン ボーン
魔法師団の練習を見学していて気が付いたのだけど、杖とか本とか玉とか持っている人がいるが、どうやらそれは魔力を増大したりする働きのある物らしいが、良く解らなかった。席について腕組んで座ってるエディスは特に解析もしていないので別に必要ないものなのかもしれない。また詠唱をせずに発動している人もおり修行を積むことで稀にできるようになるとのこと…。私は既にできているがチート能力のおかげでしょう。見学席で眺めていたら魔法師団の団員から声を掛けられた。
「空の城団の隊長さんも魔法に興味があると伺いましたので、できれば参加してみては如何ですか?」
「いや~今日教えてもらったばかりなので…。」
「いやいや、こちらに用意いたしましたので是非。」
団員は断れると思っていたのか、別の場所に私専用の練習場所を用意してもらっており折角段取りしたので是非見たいな対応をしてきたので、
「宜しいので?皆さんの邪魔にならならないのであればよいのですが。」
「大丈夫ですよ。団長さんが練習中は休憩にしますので大丈夫ですよ。」
「では、お願いします。」
折角のお誘いなので、媒体を使用しての簡単な詠唱の物を使ってみることにした。
「風よ遮る的を切り裂け!」
そよ~ そよ~
「いや~お見事ですね。今日教えてもらって現象が発生するとは、この先魔法騎士となられてはいかがですかね。」
お世辞なのか?勧誘なのか分からないけど適当に返事をしておくことにした。なぜならどう返事しても本気の会話では無いと感じたからだ、後ソフィアがトレースしてくれたやり方なら無詠唱でこれよりも威力のある魔法を放てることが出来るが、見せてあげないからね!練習の仕方やら、基本的なことをレクチャーしてもらい見学場所に戻ろうとしたときに事故が発生した。
ビューン
「危ない!避けろ!」
誰か放った魔法か分からない火の玉の魔法が、特別に設置してもらった的となる案山子の根元に当たり、的事私に当たる角度で迫ってきた。更に足元が泥濘魔法を使われたのか身動きできない状態にさせられてしまい、魔法の練習との事でバイブレーションソードはエディスに預けていたため防ぐ手立てがビームブレードしかなかった。ビームブレードは見た目単なる棒に見えるが電源を入れると、レーザの束が丁度ソードの長さに調整されたものであり、パワードアーマーも切り裂くことが可能な佐官以上が所持できる武器であった。
ビューン バシッ
咄嗟の事なので、所持していた物で回避できるものとしての対策をしたが、飛んできた物体は真っ2つに切断されていた。切断面は溶解しておりぶすぶすと赤くなっており煙が上がっていた。にしても決して何かあるかもしれないから持っておいて、あわよくば使ってみたくて後でソフィアに「やっちゃいました…。てへっ」って考えてたわけでもあるのだけど、本当にタイミングよく事故が起きてしまった。その光景を見ていた魔法師団員たちは驚きの声をあげていた。
「まっ魔法剣!!」
「ミスリルを切断している!!」
「伝説の光の剣!!」
おいおい科学の発展での産物ですが、SFもいってみればファンタジーなのかもしれない。周りから色々と憶測が飛んでいるが一言「ダンジョン産です。」でごまかそうと思っている。ソフィアに後でしこたま怒られそうだが「メッ!!」って怒られるだけで済みそうな気がしないでもないけど、今後の対策で使用場面はよく考えておこうと思うのだった。
「貴方は勇者ですか?」
「いえ、違います。」
「……。」
勇者ちゃうわい!勇者召喚してるじゃん!!もう一人いたら物語混乱するよ~って思うのだが、「光の剣」とか勇者の武器っぽいからそう思われても仕方がないかも知れない。まぁ鎧が飛んできてもパワードスーツではじけるから切らなくても良かったのだけど、気が付いたら足元が元に戻っているので今度こそ見学席にもどってきたらエディスが嬉しい言葉を掛けてくれた。
「団長、かっこよかったです。」
「てへっ」
間違いなく宰相の陰謀での作られた事故と思いますが、この中では誰も事故としか思っていないので、その流れに任せようと思う。誰が攻撃してきてもパワードスーツのシールドは抜けれないと思うので、お風呂は気を付けないといけないかな?明日からは拠点に戻るとして、お風呂入らないでおこう。でも今日はとても良い一日になりました。
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武器を話の流れで温存しようとも考えていましたが、そろそろ無双したくなってきたので、出しちゃいました。陰謀の話も沢山できているが、本編につなげるのに苦労してます。頑張りますので、宜しくお願いします。
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