騒動?の結末?
「えっ?あれ?なんかまずい?一回一回許可しないとパールとの会話はテレパスに変換できないらしいけど毎回聴こえる様にしないと外に行けないの?」
不安そうな真由美にメアリーが優しく声をかける。
「心配しなくても大丈夫よアオイは真由美ちゃんの全てを知りたくて真由美ちゃんとパールの会話が聴けない事に不安になっただけだから。ただ、真由美ちゃんの能力がどれくらいなのか分からない状態で外に行くのは私達が不安なの、パール様がいるから真由美に危険な事がないのはわかるのだけど、二人の能力が回りにどう影響するのかがわからなくて、外出するなら皆に安心して送られててからの方が楽しめるしその方が貴女もいいでしょ?」
一人でも自分の事を心配して不安になっている人間がいれば気にして旅にはでないだろう真由美に正直に気持ちを伝えるメアリー、
そんなメアリーの言葉に同意見だという様に頷く皆に真由美は苦笑いをした。
(皆何をそんなに心配するのか分からないけど私なんかの事を思ってくれての事だろう、召還された場所がこんな優しい人達の世界で良かった…)
真由美を心配する皆の意見の通りにあやかし族の国に外交として行く事は白紙になった。
メアリー達は白紙に戻した外交の事でまだまだ話し合いがあるとの事で真由美とフレイヤー達親子は退室する事にした。
メイとルイがパールとお話しして一緒に遊びたいと言って興奮したまま落ち着かないのでとりあえずアオイ邸に三人を招待して4人とパールでのんびり散歩がてらに帰る。
「本当にお母上の精霊王女様はおきれいでした。今度祖母や曾祖母達にあったら自慢しなくては!」
純粋な妖精である妖精族の祖母や曾祖母でも目にする事のできない精霊、ましてや純精や精霊王女など、夢のまた夢の存在、その夢の存在に会う事の出来た自分はとても幸運だと頬を染め興奮しっぱなしのフレイヤーに そのうち糸が切れて倒れるのではないかと内心心配する真由美はただただ笑顔で相槌をうつしかなかった。
誉められ続けるパールは嬉しいのと恥ずかしいので落ち着きなく真由美の肩の上で右肩にいったり左肩にいったり、真由美の頬にスリスリしては又ウロウロとなんとも可愛い照れ方で更に真由美を笑顔にさせた。
そんな可愛いパールを興味津々に見つめるメイとルイもニコニコしながらパールと真由美とフレイヤーを順番に見ては又ニコニコと真由美達の回りだけはほんわかとした空気が流れたいた。
「はぁ、何から驚けば良いのか分からない程真由美さんは規格外という事は分かりました。今後は能力の確認をすみやかに済ませるつもりですが粗全てのスキルや能力を使えるだろうと思っていた方が良さそうですね?」
「そうね、真由美ちゃんだもの知らないだけでやってみたら出来たという事ばかりになるんじゃない?」
「今は精霊様が契約者なんだからなんでも教えてくれる者がいる、下手したら俺達が知らない事だって真由美が望めば知る事が出来るんだ。最強過ぎるだろ!」
「確かに最強かもしれないけど人の悪意はどうでるか分からない、目に見える事だけではなくあらゆる害から守る為にも僕達にしかできない事をしなくてはね?多分真由美はアオイやこの国の為だけではなく、僕達あやかし族の国やこの世界の為に召還されたのかもしれないからね!」
「ただそんな皆の気持ちを真由美さんが知れば気後れしてしまいますから内密に自然にしないと彼女は離れていきます。それでは彼女から笑顔が消える」
「真由美は自分の力を過信する事も自慢する事もまずない、危険なのは聞かれたら素直になんでも答えそうな所だ、ただあのお人好しが真由美の良さの一つでもあるから厄介なんだよなぁ…」
「お人好しの上に情が濃い、身内と認めるととことん相手に尽くすタイプですね、しかも種族は問わず自分の技能を惜しげもなく分け与える始末です。そんな彼女に不の輩が近付こうものなら…」
「「「「「「「どうするかなぁ(しましょう)」」」」」」」
皆が頭を抱えた時、頭の中にふとした事を思い付く。
(パールは精霊の力で不の感情や不をもたらす存在を看破も感知も出来る、ならある程度真由美を自由に行動させても真由美に不は近付けないと…パールにその事を頼めば問題は解決するのだと)
その考えは皆同じタイミングで同じ事を思い付いた事から精霊王女様が真由美の為に皆を導いたとすぐに分かる事になり真由美の能力はもはや最強だと結論づけ本日の話し合いは終了するのであった。




