新たな騒動?3
パールの母が消えた?後、フレイヤーから皆に説明があった(ほぼ何も知らないであろう真由美の為)。
パールの母親はこの世界を管理する者で精霊王女。
その力は絶大でこの世界を破壊する事など簡単に出来てしまうし又再生も簡単に出来てしまう存在だという事。
精霊王女には子供達がいてその子供達は次代の精霊王となる為、精霊王の補佐が出来る様になる為に世界の各地でその場を管理する為の修行?(管理)をしているとの事。
精霊王(精霊王女)の子供は普通の精霊より高い能力があり、純精(純度の高い精霊)と呼ばれているらしい。
又、純精の子供や純精でも各地の管理をしない精霊王候補にならない者を精霊と呼んでいると。
「私達妖精族はその昔、精霊様達に守られ暮らしてきました。私の様に王族の中でも血が薄まっている者はあまりお目見えする事は出来ませんが精霊様達とは縁のある種族として、その気配は分かります。」
そう言うフレイヤーでも今回初めて精霊王女や精霊様のお姿を拝見できましたと少し興奮している様子で説明する。
パールは本来純精の立場になる存在であったのだろう事は精霊王女の事を(母様)と呼んでいた事からもはっきりとしていた。
でも精霊王女はパールの事を(普通の精霊として)と言っていたので純精ではなくなってしまったという事になる。
(私がパールに名前をつけて契約してしまったからパールは母親の元に戻れなくなった?)
そう思った真由美はパールに尋ねる。
「パール、もしかして私が名前をつけて契約してしまったから純精ではなくなってお母さんの元に戻れなくなったの?」
真由美の不安そうな心配した様子を見てパールは自分を心配してくれる真由美に笑顔で答える。
「違うよ!パールは母様から離れてしまった時に消える存在になってしまっていたの、……母様から離れてはいけないからしっかり掴まっていなさいって言われていたのに…だから本当はあの時に消えてしまっていたんだけど真由美がパールを助けてくれてパールは消えずにパールになったの!パールは母様の言う事を守れなかったけど消えなかったからパールが消えない事を母様は喜んでくれたの!」
パールの嬉しそうな言葉にフレイヤーの補足があり、パールは母から離れてしまった時点で消失する存在だった事、助かったとしても普通の人間にはその気配はわからない為気配の分かる者がたどり着くまではもたなかったという。
現にフレイヤー達がパールの気配に気がついたのは真由美のご飯をもらって回復した時ではなく契約をしてその存在を自ら発した後だった。
普通、純精や精霊は他の者に悟らせない様に無意識に気配を消す様育つ存在でパール自体も真由美と契約するまで気配を消していた。
なぜか真由美には分かってしまい真由美に触れていると他の者にも存在が確認出来るという不思議な事はあったのだが、本来は気配も姿も見えない状態でパールは力尽きかけていたのだ。
契約したいと望んだ時点で純精ではなくなっていた?と、思っていたがそうではなかったらしい。
「そっか、パールが助かってくれて私も嬉しい!パールや精霊王女がそれでいいのなら私は何も言えないけどたまにはお母さんの所に帰る事は出来るの?私と契約したらお母さんには会えないとか無いよね?」
普通に精霊と契約する事事態がおかしいのだが、契約した者の親子関係の心配をするのもどうなのだろう?という皆の心の中の突っ込みは表に出る事はなく、パールと真由美の契約は改めて皆の前で成立した。
因みにこの会話の最中、皆が真由美に呆れていた間に真由美の頭?の中には精霊王女から(真由美が問題なければ何時でもパールと遊びにおいで、パールを自分の子供のままでいさせてくれて有り難う、)という声が聴こえて離れていても何時でもテレパスで継がれるというとんでもない事実が発覚していたが皆がそれを知るのはかなり後の事だろう。
こうして前代未聞の元純精?と人間との契約が成立し真由美の新たな壮大な仲間(能力と契約に伴う精霊の助力)に何も考えられなくなった王族関係者達であった。




