表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/75

パール誕生?

『うふふふふふ♪フフ~♪フフフフフ♪♪』

『さぁ、君のお名前を決めようねぇー♪君は男の子かな?女の子かな?』

白い毛玉の様な小さな生き物を優しく撫でながら上機嫌な真由美。

レイ宰相の部屋から自分の部屋へと戻り、小さな生き物と戯れている所である。

レイ宰相の部屋でのお勉強の時間は真由美のチート能力のお披露目の時間となり始まりから皆を呆れさせ頭の中の整理が追いつかないレイ宰相により早々に終了?中断したのだが、中断した途端に真由美が見知らぬ生き物を見つけ介抱しだしたのでそのまま暫くは生き物の世話を真由美がする事になったのだ。

レイ宰相達も見た事のない生き物らしく調べる執拗がある事、生き物が真由美に懐いている事等が理由にあげられたのだが本当の理由を真由美は知らない。

本来ならば得たいの知れない生き物を真由美に預けるのは大切危険な事なのだが、不思議な事に真由美の手から離すと姿が見えなくなるのだ。

真由美以外は誰でも同じ様なのだが真由美だけは真由美の手を離れても姿が見える様で、何より生き物が真由美の側を離れたくない様に真由美の手から離そうと手を伸ばすと逃げようとする。

真由美や周りに害をなす様な事は無さそうであり、真由美から離すと姿が見えなくなるのだから仕方ないと真由美以外の皆の話し合いで真由美に世話をお願いする事になったのだ。

真由美は毛玉の様な生き物を偉く気にいっている様でとても嬉しそうに笑顔で引き受け

『じゃぁ、早速、名前を決めないと!』

と反対する皆の意見を聞かず、少しの間でも名前がないのは可哀想だしお世話がしにくいと(強引に?)部屋に連れ帰ってきたのだ。

なんとなく生き物の思っている事がわかる気がして

(テレパスって生き物なら動物でも対応するのかな?)

などと惚けた事を考えていた事はメアリーとアオイしか知らないが……2人共呆れてしまい口はしなかった。

なんとなく生き物の性別はどちらでもない様な感じがした真由美が生き物に質問したのだが、答えが帰ってくる訳ではなくなんとなく生き物が???と不思議そうにしている気がしたのでどちらでもいける名前にしようと思った真由美。

『うーん、何がいいかな~…』

小さな白い毛玉の様な生き物、顔を出すとクリクリした大きなお目目、小さな口に可愛いお耳…

『白じゃぁ芸がないし、でも折角こんなに白くて可愛いんだから特徴をいかして…ホワイト、毛玉、綿毛、うーん、知識がすくなすぎ?発想もセンスの欠片もない。そうなると少しでも品があるし高価だし、価値があるから真珠?イヤ、パール?にしよう!』

生き物をなでながら一人でぶつぶつ話し決定したのか又又撫でながら生き物に話しかけた真由美

『ねぇ、暫く君と一緒にいる事になったんだけど、君にお名前つけてもいい?君が嫌ならつけなくてもいいんだけど、呼ぶ度に君って呼ぶのもどうかなと思ったんだ。どうかな?』

なんとなく生き物の思っている事がわかる気になっていた真由美は生き物に聞いてみた。

やはり此方の思っている事もわかっている様でつぶらな瞳で真由美を見つめコクンと頷き名前をつけて!と言っている気になる。

『本当?本当に名前をつけてもいい?!じゃぁ、君のお名前、パールっていうのはどう?パールってね、君は白くて小さくて毛玉みたいで可愛いけど、ありきたりな感じじゃないんだよねぇ。真珠の様に高価っていうか神秘的な感じがなんとなくするからパールかな?って、どう?』

端から見たら小さな生き物に普通に会話を持ちかけるという危ない人の様だが今は誰もいないので大丈夫!

自分で自分にそう言い聞かせて生き物を見る真由美。

地球で四十過ぎまで生きてきたのだ、流石に可愛い生き物相手だからといってこんな会話はしない。

でも不思議な世界に不思議な現象の元、自分が今ここに居るのでなんとなくでも相手が理解していると思ったのだから素直に聞いてみたのだ。

そんな事を頭の片隅で考えながら生き物を見つめて反応を確認していると突然光が生き物を包み込んだ。

いや、生き物だけでなく真由美自身も包み込まれていて突然の事に驚いていると頭の中がすっきりした様ななんとも言えない感覚が起き同時に可愛い声が聴こえてきた。

『わーい!やったー!本当にお名前くれたんだね?お願い聞いてくれてありがとう!パール!今からパールはパールってお名前なの!真由美とずっと一緒に居るの!』

声と同時に小さなものが顔まで跳んで来て頬にふわふわな感触が触る。

真由美が撫でていた小さな生き物は真由美の手の下にはおらず跳んできて頬に触れているのだと理解した。

突然の光と突然の可愛い声、頬のふわふわ感触にやっと我を取り戻した真由美は驚きながら生き物に話しかけた

『うん?君はパール?さっきの光は何?やっぱり君は喋れたの?』

少し混乱気味の真由美が頬のふわふわを手に取ると手の平に乗せ目の前に持ってくる。

真由美と視線を合わせた生き物、パールは嬉しそうな笑顔?で首を少し傾げ真由美の質問に答える

『光?さっきの光は契約の光!うん!パールお話出来るけど、まだ小さいから人にはパールの声は聴こえないの!でも真由美はパールの声が聞こえたの!真由美大好き!ずっと一緒~!』

そう言いながら手平を移動して真由美の鼻に抱きつく小さな生き物、いや、パール。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ