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興奮する夕食

メアリーの大喜びの大はしゃぎに驚き集まったアオイ邸の皆はまゆみから説明されると納得してメアリーを落ち着かせる。

『ばあちゃん、落ち着いて。』

『メアリー、気持ちは分からんでもないが少し落ち着こう。』

『メアリー様、あまり無茶をなさると身体に毒です。』

『歳を考えて下さい』

『それじゃぁ、チビ達と変わらないですよ。』

などと言われ少し落ち着いたメアリーは皆に反論した

『いいえ、私は落ち着いてますわよ?ただあまりにも嬉しかっただけです。こちらに召喚されてから一度も成功した事がなく諦めていた故郷の料理が食べられるのですよ?貴方達には解らないかもしれないけど故郷の味を食べると幼少の頃やあちらの世界の事を思い出し懐かしく幸せな気分になれるのです、多少はしゃいだっていいじゃない?』

と剥れるメアリーに

『『『『『多少じゃない』』』』』

と反論され笑って誤魔化すお茶目なメアリー、どこかまゆみと似ている天然な姿に まゆみが王族の皆にすぐに打ち解けたのはメアリーに似ているからかもとふと思う男性人。

そんなアオイ邸の皆とメアリーのやり取りをニコニコと微笑ましげに見ているまゆみ、彼女は彼女でこの騒動の中 頭の中ではつまみの事を考えているという天然ぶり。

『さぁ、メアリー様、おつまみを考えましょう!』

などと楽しそうにメアリーに告げる。

この2人には敵わないと思った男性人は大人しくリビングに移動し、メアリーとまゆみは楽しそうにつまみの事を考えだした。

『まゆみさん、私、チーズフォンデュだけでも十分だわ!イロイロな具材があるし、つまみには最高の料理よ?』

『確かにそうですね、でも折角だから他にも作りましょう!チーズばかりだと少し寂しいし飽きてしまう気がしますし、さっぱりした物があると飽きずに楽しめて箸休めになるので何種類か作りましょう!』

まゆみの提案に同意したメアリー、2人はニコニコ顔で料理を開始する。

あまりというか全くといっていいほど料理をしないメアリーでも簡単に作れる物がいいとおもったまゆみはまず最初に茸を召喚した。

アオイ邸の冷蔵庫にも茸はあるが下準備をしないといけない、メアリーにお願いするのは無理だろうと思ったまゆみは調理だけできる状態の茸を召喚したのだ。

『まずメアリー様にはこちらの茸で簡単なつまみをつくってもらいます。まずは舞茸をほぐしてしめじとえのきと混ぜて下さい』

メアリーに作ってもらうのは簡単な茸のバター炒め、下準備の済んだ茸を混ぜ かるくレンジの様な魔道具で火を通す、後はフライパンにバターを溶かし茸を入れ塩胡椒と少しの醤油で味付けをすれば完成!先にある程度火を通す事で料理の出来ないメアリーでも簡単にバター炒めを作る事が出来る、勿論味付けはまゆみがする。

メアリーにバター炒めをしてもらいながらまゆみはトマトを厚めにスライスして容器に入れてポン酢をかける、ポン酢でトマトを浸したら冷蔵庫に入れ寝かしておき次の一品。

こちらも簡単にほうれん草の下準備済みを召喚して胡麻和えにする、チーズ料理に胡麻和え?と思うかも知れないがまゆみはこの組み合わせには別に何も思わないし簡単なのでチョイスした。

『とりあえず完成です。足りなければ後で作るという事で三品位で大丈夫ですよね?』


鍋の中のチーズにブロッコリーを入れ熱々のチーズを絡めふーふーと息をかけ口に運ぶ、濃厚なチーズだがまろやかなで飽きの来ない味に仕上がっていて幾らでも食べられそうだ。

口の中のチーズとブロッコリーのハーモニーを楽しみ幸せに浸るメアリー、目を閉じ微笑んでいるが目の端には涙が滲んでいた。

折角だからとまず最初に食べて貰う事にした皆はメアリーの反応に少し戸惑う。

普段の明るいお茶目な反応ではなくしんみりとしたメアリーの反応にどうしていいか分からなかったのだ。

まゆみだけはメアリーの反応に感化されているのか、メアリーを見つめながら自分も涙ぐんでいた。

『ありがとう、まゆみさん。とても懐かしい幸せな気持ちよ。諦めていた故郷の味が楽しめるなんて本当に嬉しいわ。まゆみさんが来てくれて毎日楽しくて幸せ続きなのにこんな幸せまで運んでくれて貴女は私の女神様だわ。』

涙を浮かべたメアリーがまゆみに感謝の言葉を伝えるとまゆみも涙を浮かべながら

『そんな女神様だなんて女神様に申し訳ありません、メアリー様や皆が喜んでくれたなら私も嬉しいです!』

『ふふっ、ありがとう。皆も食べてみて?とても美味しいわよ!』

メアリーの言葉で皆がチーズフォンデュを食べ初め賑やかな夕食が始まる。

『おおーっ、これは旨いな!』

刹や皆が楽しそうに次々と具材を代えてはチーズフォンデュを楽しんでいき、メアリーとまゆみもチーズフォンデュを楽しんだ。

『ふふっ、具材がイロイロあり過ぎてお酒より食べる方に夢中になってしまうわね?』

『ふふっ、そうですね。確かにイロイロな具材があるからイロイロと試したくなりますもんね!』

メアリーの意見に生ビールを飲みながら答えるまゆみ、まゆみ以外の皆がお酒を飲むのを忘れて一通りの具材を試そうと次から次へと具材を代えチーズフォンデュを楽しそうに食べているのを嬉しいに見ている。

『チビ達も今頃大興奮で食べてるだろうな!』

メイとルイが興奮して喜んで食べているだろうと言うアオイに

『貴方もね!』

と笑いながら突っ込むメアリー、違いないと笑う刹やたかふみ達、この日の夕食はどの邸宅でも大興奮で賑やかな夕食になった。

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